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2006年1月29日 (日)

File.14 映画館は都心回帰へ

昨日からの続きです。今日はシネコンの立地とその変化をご紹介いたします。

日本で最初に建設されたシネコンが、ワーナー・マイカル・シネマズ海老名であることは先日お伝えしました。以後、WMCを中心として全国にシネコンが普及していくわけですが大型商業施設に入居するという形態上、その立地の多くが都市郊外に限られていました。ベッドタウンや住宅街など、繁華街から離れた生活圏内で映画を提供することは従来の都心立地が当然だった映画館事情からは奇抜なものだったわけです。

2004年現在のシネコン事業所数は245ヶ所で、多くは都市中心部から離れたところに立地しています。しかし、近年になって立地状況に変化が出てきました。郊外出店から都心出店へと移行を始めたのです。より都市部、より繁華街へと映画館が都心回帰を開始。郊外地でパイを奪い合うよりも、人の流れの多い中心街で勝負に出ようとするのは自然な流れであり、シネコン=郊外立地とは言えない状況となってきました。

シネコンの出店が大都市圏では過剰供給になりつつある点も注目です。シネコン激戦地ともいえる神奈川、埼玉、愛知、福岡では近距離で多数のシネコンが競合していて、すでに需要を上回っていると思われる地域もあります。初のシネコンであるWMC海老名から北東わずか200mには2002年4月VIRGIN CINEMAS海老名(現TOHOシネマズ)がオープンしました。VIRGIN CINEMAS(日本)の創設者は元WMCの方で、WMC海老名の総支配人を勤めた方でもあり、一部で話題になりました。
WMC海老名は入場客数こそ減少したものの営業を続けています。
VC海老名は全館THX認定シアターという常識破りなスペックで殴りこみをかけましたが、日本初のTHX認定シアターであるWMC海老名のほうが現在も音響が良いという評判も散見されます。長年営業を続けた顧客層の厚みと、THX劇場自体の造りの良さが幸いしているのでしょうか。

都心回帰の傾向は現在も続き、札幌シネマフロンティアやVIRGIN TOHO シネマズ六本木ヒルズ、109シネマズHAT神戸、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13のように大都市の中心部に出店することも珍しくなくなりました。大阪にいたっては大阪駅新北ビルに日本最大級のシネコンが計画中で、ミナミには南街会館跡地にTOHOシネマズ、向かいの南海電鉄なんば駅に隣接の「なんばパークス」にも大型シネコンが進出予定など凄まじいラッシュ傾向を見せています。

過熱する出店ラッシュで、今後は淘汰されるシネコンも増えてくるだろうという声もあります。その一方で、映画館が少なかったり遠い地域もいまだ数多くあります。シネコンによって映画が身近になり気軽に見に行けるようになった地域がある反面、都心回帰の傾向は今まで以上に映画館の分布に格差を生むと予想されます。

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コメント

こんにちは。
ホワイトアローの管理人セニョールです。
お返事遅れましてすみませんでした。
カウンターのご質問の件ですが
これを見る限り解決されているようですね。
もう既にお分かりだと思いますが、「アクセスカウンター」という文字を入れなければよいだけのことなんです。
ただサイドバーにおいて、その文字は消去されますがスペースだけは残ってしまい、バランス的に悪いので僕の場合は気になるため、アクセスカウンターの文字を入れています。

他にも小技色々ありますのでお試しくださいね。

投稿: セニョール | 2006年1月30日 (月) 11時27分

わざわざお越しいただきありがとうございます。
その節は大変助かりました!

なるべくシンプルなサイトにしたくて奮闘しています。
まだカウンターのリスト名の項目跡が見えるので
これをどうにかしたいなって考えています。

またちょくちょくお伺いしますね♪

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年1月30日 (月) 12時59分

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