« File.24 アードマン、ジブリを制す | トップページ | File.26 予告編のスコア »

2006年2月10日 (金)

File.25 予告編と特報

映画館で映画本編の前に必ずといっていいほど上映される予告編。予告編は映画配給会社にとって重要な宣伝ツールであると同時に、観客にとっても鑑賞をするかどうか、判断をするのに格好の材料となるものです。

映画館で上映される予告編には大きく分けて2種類あり、「本予告」「特報」に大別されます。本予告は文字通りのメインとなる予告編で、配給会社が力を入れて送り出してくるもの、特報は本予告の補助的な役割を果たします。

作品の公開日まで余裕があるときに上映されるのは特報です。30秒から1分半程度の短いものが多く、なかにはナレーションやキャッチコピーだけで構成され、劇中映像が出てこないものもあります。邦画の場合、本編が完成していない間に特報が制作された場合など、このような味気ないものになったりします。
公開日が近づいてくると本予告が流れるようになり、予告も長くなります。本予告編でだいたい1分半から3分くらいでしょうか。映像の編集や音楽、コピータイトルの制作など
特報以上に力の入ったものになります。『スター・ウォーズ』では特報と予告編を見るためだけに劇場へ足を運ぶ熱狂的なファンもいたほどで、予告の完成度はそのまま観客の期待度に直結します。

予告編は配給会社から映画館に配送されてきます。どの予告編を上映するかは劇場側の判断に任されているため、映写スタッフは作品の雰囲気や客層を考慮して予告編の組み合わせを考えます。ファミリー向けの作品にはアニメの予告編を付けたり、デート映画にはラブストーリー作品を組み込んだりという塩梅。ファミリー向け映画なのに、年齢視聴制限のかかった映画の予告編が付いている(単純なミスだと思いますが)と複雑な気持ちになります…。

一般的に配給会社は映画館よりも立場が強いのですが、予告編の編集までは指図できないので各劇場に書類やFAXを送信して自社作品のPRをします。
「当作品は春休み期間に向けて集客をしたいから、貴館におかれましても対象ターゲット作品にて積極的に上映していただきたい」などという内容で、“強制はしないけど、やるだけのことはやってね”というメッセージでしょうか。こういった伝達がある作品は配給会社が力を入れているものなので、劇場側もある程度考慮して編集をすることになります。
映画館で何度も見かける予告編ほど、各社の自信作ということですね。

映画は予告篇が面白い 映画は予告篇が面白い

著者:池ノ辺 直子
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« File.24 アードマン、ジブリを制す | トップページ | File.26 予告編のスコア »

映写のお仕事」カテゴリの記事

映画の知識」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

映画業界のお話」カテゴリの記事

映画館のお仕事」カテゴリの記事

映画館のお話」カテゴリの記事

コメント

予告編ひとつにしても、とっても興味深い裏話があるのですね。

「ハリー・ポッター」の字幕版の時は「ナルニア」の予告編は英語で吹き替え版の時は「ナルニア」も吹き替え版が上映されてナルホドと思ったものです。

スター・ウォーズの予告編はホント、ファンとしては劇場で観られることがうれしかったですね。イントロクイズ(古い?)じゃないけれど冒頭の部分だけでわかるくらい(笑)

予告編がすごくよかったのに本編が非常につまらなかった映画もあり、予告編だけでもひとつの作品なのかもしれませんね。

投稿: Angelita | 2006年3月10日 (金) 11時24分

Angelitaさんこんにちは。

たしかに『ナルニア国物語』の予告編は字幕版と吹替版が使い分けられていましたね。ターゲット層に合わせて、予告もさりげなく配慮をされる良い例だと思います。

『スター・ウォーズ』の予告編、エピソード1の特報で「フォースのテーマが」最初に流れたときは感涙ものでした。ファンには予告編ひとつでも大切な体験になりうるんですね。

>予告編がすごくよかったのに本編が非常に
>つまらなかった映画もあり、予告編だけで
>もひとつの作品なのかもしれませんね。

ホントにそう思います…。
ヤラレタ!って(>_<)

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年3月11日 (土) 05時50分

「ステップフォード・ワイフ」の予告編で,本編映像が使われていなかった予告編(特報?)が,とてもセンスがよくて印象に残っています。
というか,その特報のみを見て映画を観たら,期待はずれでがっかりしました(^^;)
旧作をある程度知っていたら,過度に期待することはなかったかもしれませんが・・・

投稿: たき | 2006年9月22日 (金) 19時12分

たさきんこんにちは。

それは大成功の予告編ですね(>_<)観客の興味をどれだけ引けるかに真価が問われますから、見事に予告編としての責務を全うしているといえるかも(笑)。

私は『アルマゲドン』日本版予告編の出来に驚嘆しました。あれは凄いです…。物凄い労力と技術が注ぎ込まれていると思われる予告編で、いまでも忘れられません。

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年9月24日 (日) 18時43分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/30969/663176

この記事へのトラックバック一覧です: File.25 予告編と特報:

« File.24 アードマン、ジブリを制す | トップページ | File.26 予告編のスコア »