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2006年6月19日 (月)

File.58 新宿松竹会館メモリアル 8

2006年5月14日に閉館した新宿松竹会館(新宿ピカデリー)を偲び、その姿を写真で振り返る連載「新宿松竹会館メモリアル」は、今回で最終回とさせていただきます。
最終回は、新宿松竹会館営業最終日の姿を追います。


新宿松竹会館メモリアル Vol.8(最終回)
~Final Day, May.14.2006~




最期の日、新宿の空
新宿松竹会館最期の日の2006年5月14日、関東地方一円は厚い雲に覆われていました。写真は新宿駅前のスタジオアルタ前から見上げた空の様子です。




いつもと変わらぬ賑わい
写真で何度もご紹介してきた南側の路地は、休日の人出で賑わっていました。新宿松竹会館閉館の数時間前の1コマ。
中央奥の渡り廊下は、百貨店の伊勢丹本館と伊勢丹メンズ館をつなぐものです。右手前が紀伊國屋書店入口、その奥は家電量販店のさくらやホビー館。




あのピカ4も入替制で最終営業
席数わずか44席の閉所映画館・新宿ピカデリー4も、この日は入替制となりました。終日満席でフル回転したとしても、176名の入場にとどまってしまうところに虚しさを感じます。最終回の19:20にほど近い時間帯に撮影。




トワイライトブルーに染まる時間
最終上映開始直前の頃の姿です。曇天の下、空はトワイライトブルーに染まり、新宿松竹会館の外壁は白色から青色へと変化していきました。通常営業中の最期の姿です。




同時間帯のメインエントランス
ブルーに染め上げられた世界に、手描きの大看板が浮かび上がります。カレーショップもピカデリーと同じくこの日が最終営業日となりました。『デュエリスト』の看板の下にある脚立は、これら看板を撤去するために用意されました…。




新宿ピカデリーのネオン看板と、作品看板
このしばらく後に手描き看板は取り外されてしまいます。最期の記念に縦型のネオン看板と手描き看板をセットで撮影。ハンバーガーショップの看板がひときわ輝いてみえました。




路地裏より




解体工事告知書
壁面に貼られていた「解体工事のお知らせ」です。市街地の大型建築物だけあって、解体工事は半年以上行われるようです。請負会社は大成建設。




カレーショップC&C閉店
1階のテナントのひとつ、C&Cは閉館日の5月14日に閉店しました。開店後わずか2年少しの営業となってしまいました。そこそこ繁盛していただけに残念ですね。




最終上映終了後の南側エントランス
ここからは最終上映終了後の写真となります。
ポスターケースからポスターが消え、照明も落とされて寂しい光景となっています。新宿ピカデリー1南面エントランスにて。




さっそく店じまいの雰囲気が…
5枚目のトワイライトブルーに染まる写真と同じ位置からの撮影です。最終回の上映中に看板は取り外され、殺風景な光景となっています。手描き看板が設置されているときの写真と見比べると、雰囲気の変わりように驚かされます。やはりこの看板群は新宿松竹会館にとって無くてはならないものであったことを痛感しました。




主のいなくなった壁面
6枚目の写真と同じ位置からの撮影です。看板が取り外され、壁面がむき出しになった姿は痛々しさすら感じます。全ての看板が同時に取り外されている様子はこのとき初めて見ました。
最期の時がやってきたことを実感させられます。




看板はなくとも照明は消えず
壁面のカーブがそのまま看板スペース裏に達しています。ここには『デュエリスト』の看板が掲げられていました。取り外された後も照明が灯っています。
新宿ピカデリーの縦型ネオン看板と共に。




メインエントランスに積み上げられた段ボール
閉館した途端に看板はなくなり、エントランスには段ボールが積み上げられるなど感傷に浸る間もなく店じまい作業が行われていました。閉館告知看板も「閉館いたしました」と過去形の文言へと変更されています。
映画館側としては“残る仕事は後片付け”でしょうが、上映終了直後にこのようなメインエントランスの光景を見てしまうと少々悲しくなりました。




最低映画館の新宿ピカデリー4も終焉の時
幾多の善良な観客を後悔と憤怒に突き落としてきたピカ4ともこれにてGoodbyeです。




すべての上映を終えた新宿ピカデリー1
人っこ一人いなくなった新宿ピカデリー1の場内です。47年間に上映されてきた数多くの映画の想い出と共に、この空間もお別れの時がやってきました。人気のなくなった劇場内からは、満場の観客の泣き笑いが聞こえてきそうな気がしました。




残された2つの看板
営業終了と共にポスターや看板の類が撤去されたなかで、この2つの大看板だけは残されました。ここが松竹ロードショー館であることを最後に主張しているかのようです。




ありがとう 新宿松竹会館!
2006年5月14日、夜。
最終営業終了後の新宿松竹会館です。
この日をもって47年間の歴史に終止符を打ちました。もうピカデリー1の巨大な劇場空間で映画を鑑賞することも、あまりの貧弱さに激怒したくなるピカデリー4に入ってしまうこともありません。大劇場がこうして1つ(&極貧劇場も1つ)姿を消しました。
新宿松竹会館は3年後に、シネコンとして新しく生まれ変わることになっています。閉館は新宿松竹会館の新たな旅立ちともいえるでしょう。だからここでは“さようなら”は言いません。生まれ変わった姿で出会える日まで、この言葉を送って連載を締めくくりたいと思います。

ありがとう、新宿松竹会館。

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コメント

 ご無沙汰しております。ガメラ医師です。
メモリアル完結のエントリーを受け、拙Blogにてガメラ関連部のご紹介・TBをさせて頂きました。総てを見ていただけると良いが、と思い、多少記述も致しました。
 すべてのエントリーを見通すと、月夜野様の映画館への情熱には、改めて頭の下がる思いがします。お疲れ様でした。
 今後も時々寄らせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。
 それでは。

投稿: ガメラ医師 | 2006年6月20日 (火) 17時36分

ガメラ医師さんこんにちは。
貴サイトでのご丁寧な紹介、恐れ入ります。
一ヶ月間の長丁場になった拙記事ですが、これで少しは消え行く映画館への餞になったのではないかと思っております。

映画館と映画業界の日記サイトなのでガメラ関連の記事を書く機会がなかなかありませんが、また気軽に遊びにおいでください。お待ち申し上げております。
まずは御礼まで。

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年6月21日 (水) 00時36分

月夜野さん

8回に渡る連載お疲れ様でした。
こんなふうに素敵な記録を残してもらえて映画館も本望でしょう。
ここで上映された数々の作品の思い出と一緒に、この映画館はここを愛した人たちの心の中にしっかりと残ることでしょう。

トワイライトブルーに染まる建物。
月夜野さんの写真やレポートは視線があたたかくてやさしさにあふれていますね。

行ったことのない映画館でしたが、同じように姿を変えたりなくなったりしたいろいろな映画館のことも想い、最後はちょっと切なくなりました。
これも時代の変化の1ページなのですね。

投稿: Angelita | 2006年6月22日 (木) 22時48分

Angelitaさんこんにちは。

お褒めの言葉を頂戴し、ありがとうございます。当方も最初は数枚の写真で紹介するつもりだったのですが、いざ無くなると思うと放っておけなくて連載記事とさせていただきました。
久しぶりに写真をたくさん写しましたよ…。
良い記念・記録になれば嬉しいです。

>トワイライトブルーに染まる建物。
>月夜野さんの写真やレポートは視線があたたかくてやさしさにあふれていますね。

ありがとうございます。
新しい記事File.59では最終日に思ったこと、苦言も記述してみました。美化するのではなく、清濁含めてレポートできたらなと思います。

Angelitaさんをはじめ、様々なお声をいだき、連載して良かったと終了したいま思います。
これからはまた普段の内容に戻りますので今後ともお願いいたします。

p.s.
サイドバーのおすすめ情報コーナーに、スター・ウォーズ公式カードを掲載しました。ファンには嬉しいアイテムですね。

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年6月23日 (金) 02時34分

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受信: 2006年6月20日 (火) 17時29分

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