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2006年7月28日 (金)

File.64 映画と怪談

今年の梅雨は暑いだけではなく、九州や北陸を中心に集中的な降雨が続いていて連日のニュースから目が離せません。例年よりも梅雨明けがずれこむようですが、一刻も早く現状から脱してほしいと祈るばかりです。

この蒸し暑い季節は、何かと涼を求めたくなりますね。今回は少し趣向を変えて映画と劇場にまつわる怪談(というほどのものでもありませんが)をご紹介したいと思います。

日本の映画業界において験担ぎ(げんかつぎ)は日常的で、映画の製作前には関係者が揃って作品の成功を願うお祓いを行うことがあります。怪談や心霊などとは関係なく、これはもう形式的なお決まりの儀式と言えます。
興行界における怪談では
『東海道四谷怪談』でのお岩さんにまつわるものが最も有名で、四谷怪談を歌舞伎や映画で興行する際には於岩稲荷田宮神社を参詣するのが通例。お岩さんによる祟りの話は広く知られるところですが、実際のお岩さんは貞女の鑑ともいうべき女性で、ほとんどは話題作りのための創作と言われています。もっとも、鶴屋南北の原作によって文政期に初上演されたときは大掛かりで凝った舞台装置によって幾度かの事故が起きたため、それがこの有名な祟り伝説の起こりと言われています。

海外で有名なのはやはり『ポルターガイスト』(1982)。シリーズ第三作目の撮影直後に主演のヘザー・オルーク氏が弱冠12歳で他界して大きく報道されました。邦題が『ポルターガイスト3/少女の霊に捧ぐ…』だったのはあまりにもやり過ぎな感じが否めません。このシリーズでは多くのスタッフにも不幸が降りかかったと噂されていますが、製作のスピルバーグ氏をはじめ主要スタッフの多くが今では大御所面々で、現在も一線で活躍中であることを考えればどこまでが本当かよく分かりませんね。

このように心霊的な出来事を宣伝やネタに使ってしまうことも映画業界ではよくあることで、『サスペリア』(1977)ではタクシーの窓ガラスに霊の顔が映っていると大騒ぎになりましたが、これは制作スタッフのお遊びでわざと演出されたものが後々にまで語り継がれている良い例です。

他にも例は枚挙に暇がありません。
最近だと『オーメン』(2006)では撮影スチール写真に怪奇な影が写ったり、セットのライトが破裂して大惨事寸前の事態となったとか、20世紀FOXジャパンの宣伝部でスタッフが相次いで右目に痛みを訴えるなどの現象が話題になりました。
『心霊写真』(2004)は本国タイでは怪奇現象が続発して、日本の配給会社に「注意するように」と異例の通達。フタを開けてみれば公開予定の映画館スタッフとその妹さんや母親が骨折、作品中の心霊写真を入れた配給会社のパソコンが不調になったり携帯電話がONとOFFを繰り返すなどトラブルが続いたために配給元クロックワークスが急遽、出雲大社でお祓いする事態になったそう…。
『ノロイ』(2005)では関係者がもうこの映画には関わりたくないと言うことで名前が残るエンドロールを全てカット。

うーん、ネタ作りに余念がないというか超常現象の神秘といいますか。こういったゴシップがあればあるほど、ホラー映画は世間の注目を浴びるので…。


一方で映画館でもこれまた怪談話はあり、みなさん怖いものが好きなのだと感じさせられます。どこの映画館でも1つや2つくらいは語り継がれる怖い「ウワサ」があったりしておもしろいものです。いくつかピックアップしてみましょう。

・朝の営業前、当然誰も座っていないはずの座席がビショ濡れになっていた
・上映終了後に場内を点検中、スタッフは帰宅して他に誰もいない真っ暗な映写窓から何者かがこっちを覗いていた
・映写機器が原因不明な不調を繰り返す
・営業終了後の場内、ロビー、映写室などで動く謎の人影
・誰もいない劇場内から泣き声が聞こえてきた
・スタッフが交信に使う通信機から見知らぬ不気味な声での応答があった
・ホラー映画で特定の場面で映写機がトラブルを起こす
・劇場の入口扉が勝手に開く…などなど


いろいろとあるものですね。神奈川県内のとある映画館では、トイレで自殺があったとかでスタッフの間では怪現象がまことしやかに伝えられていたりします。
営業後、深夜の映画館は静まり返って結構不気味で、照明を落とした劇場内に入ってみるとその暗闇と静寂に吸い込まれそうな錯覚に陥ったりします。そういった不安や心理が「ウワサ」の原因なのかもしれませんね。

映画と怪談は切っても切れない関係。ウソかマコトかはともかく特にホラーやオカルトといったジャンルの映画では今後もこの蜜月関係は続いていくことでしょう。これら全てのエピソードが事実ならとても怖いですが、さて本当のところはどうなのでしょうか!?

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コメント

この季節にぴったりの話題ですね。
それにしても色々あるもんです。でも「ノロイ」はあまりにもネタ臭が・・・ここまでいくとちょっとわざとらしいかも(笑)。
神奈川の映画館の話もびっくり。怪現象にビックリじゃなくて、この世に映画館のトイレで自殺する人がいるということの方に驚き。

怪談とは関係ない、単なる怖い雰囲気作りというのでは、オードリー・ヘップバーンの「暗くなるまで待って」封切時に、最後の5分間は非常口の灯りとかを全部消して、館内を真っ暗にすると言うのがありましたね。女の人がキャー!とかいって、かえって面白かった記憶が。

投稿: TARO | 2006年7月29日 (土) 14時34分

TAROさんこんにちは。

コメントありがとうございます。内容が内容なので厳しい反応があるかと思っておりました^^;
こういうのはネタか事実か分からないような事例がほとんどで、冷やかし半分に聞いていると案外楽しめます。

>女の人がキャー!
それはそれで怖いかも…!

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年7月31日 (月) 02時40分

なんか、こういう何か写ってるとか変な声が入ってるってウワサがある映画は観たくなるよね〜!

怪現象も戦略の内かもしれないけれどね(笑
逆にホラー映画以外で怪現象があるとすごく怖い!

投稿: ちあき | 2006年8月12日 (土) 22時12分

ちあきさんこんにちは。

噂のある映画、いろいろありますね。
どこまでが真実が怪しいものが多いですけど…。興味を感じてしまうところが人間の弱いところ!?

ホラー映画以外でも怪現象はたまにあるようですよ。

投稿: 管理人:月夜野 | 2006年8月13日 (日) 05時01分

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