« File.96 はじめての映写 | トップページ | 投票コーナーを作りました »

2007年8月31日 (金)

File.97 気温と動員数

残暑お見舞い申し上げます。

2007年夏の日本列島は記録的な猛暑となりました。9月目前の今でも夏バテで参っている方が多いのではと推測します。本当に暑~い夏でしたね。
8月16日に岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で記録された摂氏40.9度は、1933年に山形市で観測された最高気温を更新する強烈なものになりました。気温40度の環境なんて簡単には想像がつきません…。正確な記録を残す世界最高気温は1921年にイラクのバスラで観測された58.8度!上には上があるものだと感心させられます。

書いているだけで暑くなってきたので記録のお話しはこのあたりで止めて、今日は気温と映画館の観客動員の関係についてお話いたします。
まず、映画館に映画を観に来たお客様の数を観客動員数と言います。観客動員数は作品の人気を端的に語る数値として重要で、劇場の稼動率にも影響します。興行成績で最終的に重視されるのは興行収入ですが、たいていは動員数と比例するようになっています。

観客動員数は様々な要因によって増減します。今回は作品の人気や映画館の立地などの要素は除外して、天気と気温に注目してみましょう。

猛暑の今夏は全国の映画館で例年よりも軒並み動員数が増えました。その理由は冒頭にも挙げた暑さにあります。連日30度を軽くオーバーする暑さが続くと、少しでも涼を求めてしまうのが人情。涼しくて、時間を潰せて、家族揃って出かけられる身近なところといえば…、映画館はぴったりなのです。夏休み期間は『ポケットモンスター』や『ハリー・ポッター』など親子で楽しめる話題作にも恵まれているので相乗効果となりました。

暑い日は観客動員数に比例してコンセッション(売店)の売上げも飛躍的に増加し、冷たいドリンクやアイスクリームに人気が集中します。涼しい映画館で冷たいドリンクを飲みながら、暑さを忘れて映画を楽しんだ方も多いのではないでしょうか。
通常の営業には充分対応できるだけの製氷機がコンセッションには装備されていますが、猛暑の繁忙期はドリンクのオーダー数が製氷機の能力を超えてしまうこともあります。このようなときは緊急手段としてロックアイスを別注手配して、これをアイスピックで砕いて提供するなどの工夫をします。このときは氷のコストが高額になるので嬉しい悲鳴と本当の悲鳴の両方が上がります(笑)。

このように映画館は屋内施設でありながら意外にも天候に左右されやすい場所なのです。傾向としては映画館は雨の日より晴天の日のほうが動員数は増えます。朝から雨天であれば、「家でゆっくりしたい」という心理が働くからです。
晴天から天気が崩れて雨になったり、急な夕立となると行き場をなくした人々が雨宿りがてらに来場して混雑します。これは自動車がアクセス手段の郊外型シネコンよりも、公共交通機関を利用する都市部の映画館で顕著に見られる傾向です。映画を見ながら雨が止むのを待つというわけです。

夏の暑さが激しい日に比べると、冬の厳寒の日には動員数はあまり伸びません。暖かい部屋から外に出たくないという心理でしょうか!?それでも年末年始はテレビ番組に飽きた人が映画館に繰り出してくるので寒くても混雑します。やはりお正月と映画は定番の組み合わせなのですね。
台風が接近すれば映画館では閑古鳥が鳴きます。来場者数が少なくて利益が見込めないばかりか映写機器や出勤する従業員の安全をも脅かすために、臨時休館に追い込まれることもあります。
台風が近づいているときに映画をご覧になる際は、事前に映画館に営業状況を確認したほうが良いですね。

駆け足になりましたが映画館の動員は気温や天候と密接に関係していることがお分かりいただけたでしょうか。このことを知っていれば天候から混雑状況を予測して混雑を回避することも可能になります。快晴の土日や1日(ファーストデー)などは混雑、雨の日の日曜夜(翌日が平日で雨天)は空いているなど、予測を駆使して鑑賞日を選ばれている方もいらっしゃるようです。
今夏の教訓は、夏休み期間中の暑い真夏日は映画館がとても混雑するのでゆったり鑑賞するのなら避けるのが無難、ということですね。海、山、川、そして映画。まだ暑い日は続くかと思いますが、皆様にとって思いで多き夏になりますように。

|

« File.96 はじめての映写 | トップページ | 投票コーナーを作りました »

映画・テレビ」カテゴリの記事

映画関連ニュース」カテゴリの記事

映画館のお話」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。お久し振りです。
映画館の観客数は天候に左右されるというのは、面白かったです。
そういえば、むか~し、デパートは雨の休日に客が増えると店員さんに聞いたことがあります。
20年以上昔のことなので、今のデパートの状況に当てはまるかどうかは分りませんが。


>天候から混雑状況を予測して混雑を回避する

うむ、そこまで行くともう立派なオタクですね。でもこのブログに来るような人って、そもそもマニアかオタクだからいいのか。
って、失礼なことを…。

投稿: かわうそ | 2007年9月 3日 (月) 21時46分

はじめまして。
今度学校の学院際でパイレーツを上映することになり、雰囲気を作るために映画館から不要になったパイレーツのパネルやポスターを貰いたいと交渉した所、現在は著作権の問題でパネル等は使用後元の広告会社に返すので、広告会社に直接問い合わせてみてはどうかと言われました。でも実際、パイレーツのパネル等を作っている広告会社が分からなくて、どこに問い合わせてよいか分かりません。もし何か知っておられたら教えて頂けないでしょうか?

投稿: indigo | 2007年9月 3日 (月) 22時27分

かわうそさん、こんにちは。お久しぶりです。
百貨店と映画館の来場者数は似ているところがあるかもしれません。百貨店なら催事、映画館なら初日のように同様な動員増の日も定期的にあるし!?
百貨店も大阪梅田や東京新宿の百貨店大戦争が勃発していて熱いです。梅田では三越が核テナントの大阪駅新北ビルに梅田シネマフロンティアが構想中で、HEPナビオは阪急百貨店の仮住まい先になり…(ナビオTOHOプレックスは存続)。
このサイトは管理人自身がマニアックサイトと認識しておりますので失礼でもなんでもないですよ!かわうそさんもぜひマニア世界へどうぞ(^^)


indigoさん、ご来訪ありがとうございます。
おっしゃっている『パイレーツ』というのは『パイレーツ・オブ・カリビアン』であることを前提とさせていただきます。
ポスターやパネルといった宣伝材料は取り扱いが細かく決められていて販売用途以外のものは通常では入手できません。どうしてもと言う場合は配給元であるブエナビスタ社に問い合わせてみるのが良いと思います。
ただし映画の二次使用は制限があるはずなので、用途や企画を先方に伝える必要があるでしょう。その場合は自主上映等はNGになるかもしれないです。
宣伝材料が入手できない場合は、映画グッズショップ等でポスター等が販売されているのでこれを利用するのも良いかもしれません。
追伸:記事と関連のない質問やコメントはメールにてお送りいただきますようお願い申し上げます。
末筆になりますが学院際の盛況をお祈りいたします。

投稿: 管理人:月夜野 | 2007年9月 4日 (火) 03時38分

こんにちは!
うちの映画館はよく空調の調子が悪くなり
上司が屋上にあがって作業?することがよくあります(;^ω^)
なかなか湿度も高くて、本当にお客さんにとっては快適なのかな??とか思ったり。
やっぱり天気に動員は左右されますね~
台風のフェーン現象で、まだまだ暑い日が
続いてますが、映画館は常に快適でありたいです☆

投稿: はと | 2007年9月 9日 (日) 19時31分

はとさん、こんにちは。
劇場の空調って意外にもその施設の個性が出る部分ですよね。しかも専門の方じゃないとなかなか手も出せないという難しい部分。

空調が不調の映画館は映写室も含めていろいろとガタが来るのが早いようなのでマメに手入れをしたいものです。仰るとおり、快適な環境にしたいですよね。

投稿: 管理人:月夜野 | 2007年9月10日 (月) 01時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/30969/7720263

この記事へのトラックバック一覧です: File.97 気温と動員数:

« File.96 はじめての映写 | トップページ | 投票コーナーを作りました »