« File.107 WMC東岸和田メモリアル 3 | トップページ | File.109 WMC東岸和田メモリアル 5 »

2008年4月17日 (木)

File.108 WMC東岸和田メモリアル 4

しばらくの間、更新をお休みさせていただいておりました。
ワーナー・マイカル・シネマズ東岸和田閉館特集の四回目です。閉館をむかえたロビーの掲示物が目をひきました。



WMC東岸和田メモリアル Vol.4




閉館告知

閉館理由「施設の老朽化等により」と含みを持たせているあたりに様々な要因があったことを想像させます。商圏や地域購買力を考えれば大阪府下に3サイトの展開は意外に少ないように感じられます。しかし大手チェーンの109シネマズ、シネプレックス、ティジョイ、ユナイテッド・シネマの4社が大阪府に各1サイト展開であることを考えればWMCは多いほうですね。埼玉県や神奈川県のシネコン過密進出のほうが異常なのかもしれません。




15年分のありがとう

SPECIAL THANKS FAIRと題して1月5日から閉館までの一ヶ月間、15年間のヒット作19作品を500円で提供。また岸和田にゆかりのある『岸和田少年愚連隊』『だんじり』を無料上映。総決算として閉館間際の三日間は封切中の全作品が1,000円で上映されました。収益の一部は岸和田市社会福祉協議会への車椅子15台寄贈として活用されました。

こういう短期間での企画上映は映写スタッフにとって大変な重作業になります。
編成部は映画配給会社と上映契約を締結、プリントを手配→編集作業→試写チェック→上映→解体作業→返送…この繰り返しです。旧作品はプリントの状態が良くないものもあるので取り扱いにとても神経を使います。
またスクリーンを多く持つシネコンでも大量の上映作品を控えると上映に必要な巻き取りリングアセンブリ(通称リング/ワッパ。ノンリワインド・1台式映写で必要となる
)と呼ばれる部材が不足するので他のサイトからかき集めて対応することになります(参照 File.71 映画祭とフィルムの山)




多くの思い出がつづられたメッセージカード

ロビー特設コーナーでお客様からのメッセージが多数紹介されていました。この映画館を支持する人々の熱い思いが感じられました。すべてのメッセージをご紹介できず残念です。お客様の数だけこの映画館にはドラマがあったんですね…。




悲痛なメッセージも…

このメッセージを書いた女の子はどういう気持ちだったのでしょうか。





スタッフのメッセージ

お客様からのメッセージに対して、劇場スタッフの皆さんからも一筆が添えられていました。スタッフひとりひとりの頑張りで15年の歳月を刻んできたのだと思うと、奇しくもクロージングスタッフとなった皆さんの気持ちはいかばかりでしょうか。みなさんお疲れ様でした。MGの皆さんもきっと新天地で頑張っていることでしょう。

「シネコンは工業的で無機質だ」という厳しい声を耳にすることがありますが、WMC東岸和田は手作りのPOPや掲示で親しみのわく劇場空間が構築され居心地の良いシネコンでした。その裏側には様々な努力を重ねてきたスタッフの姿が見えます。お客様にはきっとそのことが伝わっていたと思います。人の温もりや心遣いを感じる映画館、WMC東岸和田。私にはそう感じられました。

|

« File.107 WMC東岸和田メモリアル 3 | トップページ | File.109 WMC東岸和田メモリアル 5 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

映画上映設備」カテゴリの記事

映画関連ニュース」カテゴリの記事

映画館のお仕事」カテゴリの記事

映画館のお話」カテゴリの記事

映画館探訪」カテゴリの記事

コメント

 旧作上映のラインナップがすごく豪華! 近場だったら、絶対観に行ってましたよ。

 愛された映画館の閉館... 現代版「ニュー・シネマ・パラダイス」ですね(涙)

投稿: むぎわら帽子のジミー | 2008年4月19日 (土) 09時43分

むぎわら帽子のジミーさんこんにちは。

近場であれば自分も見に行ったと思います。かつてこの劇場で鑑賞した『タイタニック』も…。

投稿: 管理人:月夜野 | 2008年4月21日 (月) 00時53分

月夜野さん、こんばんは。

閉館にあたってお客様やスタッフからのメッセージ掲示があったのですね。いち映画館ファンとして読んでいて込み上げるものがありました・・・

シネコンが無機質だという意見は自分も耳にしますが居心地のよいところも沢山ありますよね。東岸和田もそんな親しみある映画館のひとつだったんだなと感じました。

投稿: マモラ | 2008年4月26日 (土) 00時02分

マモラさん、こんにちは。

同じようなメッセージボードは町田映画劇場(まちえい)の閉館でも紹介されていました。映画館に通った人と運営していた人のつながりを物語るようで心に染みました。

シネコンはどうしても効率・集約を優先しがちなのでオペレーションによる居心地の差はとても大切だと思いますね。

投稿: 管理人:月夜野 | 2008年4月27日 (日) 03時38分

月夜野さんはじめまして
昨日私の住む町でも映画館が閉館しました。
最終上映に行ってきたのですが、メッセージボードや目立った告知などなく、映画が終わった後もアナウンスもありませんでした。
松竹系でしたので、新宿松竹会館の月夜野さんの書き込みを思い出して苦笑してしまいました。
オーナーの「特別なことはせず、ひっそり終わらせたい」という発言が新聞に載っていましたが、それにしても、という感じでした。
前身の芝居小屋から百年の歴史を持つ劇場だそうで、場所も街の真ん中の一等地ですのでもったいないことです。会社帰りに映画を観るには最適の場所だったんですけどね。
気概のある人が引き継いでくれることを淡く期待しています。
街から映画館が消えるのはとっても寂しいですね。

投稿: しまお | 2008年5月 1日 (木) 16時16分

しまおさん、ご来訪ありがとうございます。

芝居小屋、街の真ん中、松竹系…どこか何となく分かった気がします。オーナーの意向を尊重したいと思いつつ、利用者の立場からは何もなく終了するのは寂しいものです。最後にアナウンスひとつでいいので、これがあるだけでも気持ちに一区切りできそうに思えます。

簡単なようで顧客に愛され地域に大切にされる映画館を作るのは難しいことなんですね。とくに競争が激化してきた今ではシネコンでも経営合理化に躍起になっています。古くからある老舗だからこそできること…いっぱいあると思うと考えさせられるコメントです。ありがとうございます。

投稿: 管理人:月夜野 | 2008年5月 2日 (金) 20時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/30969/20301596

この記事へのトラックバック一覧です: File.108 WMC東岸和田メモリアル 4:

« File.107 WMC東岸和田メモリアル 3 | トップページ | File.109 WMC東岸和田メモリアル 5 »