カテゴリー「徒然日記」の記事

2011年4月13日 (水)

みんなジェダイ

未曽有の大震災から一カ月が経過しました。広範囲に大きな被害をもたらし、いまなお全容はつかめていません。ここに改めて被災された方々にお見舞い申し上げますとともに、犠牲者のご冥福をお祈り申し上げます。そして復興支援にあたられている方々に微力ながらエールを送ります。

ご周知の通り、支援の輪は世界に広がっています。以前に拙サイトでも触れた映画『雪の下の炎』にも登場されるチベットのダライ・ラマ法王からも義援金が送られ、チベット三大寺院において僧侶と仏教徒が般若心経の十万回読経、チベット人による募金活動などが行われました。ヴァチカン市国ではローマ教皇ベネディクト16世によるミサが行われるなど世界が祈りと支援を続けています。
地震当日に来日した歌手シンディ・ローパーは混乱のさなか予定通りジャパンツアーを決行、大阪公演ではファンから手渡された日の丸を背負い、ジョン・レノンの『Power to the People』の一節を熱唱。ライブ映像をネット配信し自ら募金箱を持って義援金を募りました。

世界から支援の手が差し伸べられるなか、映画『スター・ウォーズ』の日本のファンが団結し、東日本大震災復興支援プロジェクトを開始しました。プロジェクト名は

We are JEDI」!

Weare_jedi_


JEDIとは?
『スター・ウォーズ』をよく知らない方に簡単に説明すると、JEDI(ジェダイ)は映画のエピソード1~3に登場する銀河共和国や銀河の平和の守護者とされる存在で、共和国に暗黒をもたらす存在「シス」と対をなす正義の騎士たちの総称。護身武器として「ライトセイバー」を携え、修行により「フォース」と呼ばれる神秘的エネルギーを操ることができます。
ジェダイは『スター・ウォーズ』シリーズの象徴の1つです。物語は主人公のアナキン・スカイウォーカーが善のジェダイからシスへと堕ち、悪の化身ダース・ベイダーに変貌、民主主義の銀河共和国は解体され銀河皇帝の独裁政治が支配する銀河帝国へと成り果てます(エピソード1~3)。後にアナキンは息子ルーク・スカイウォーカーの手により再びジェダイに帰還、反乱同盟軍の活躍で帝政を打倒する(エピソード4~6)までを描いた物語です。最終作エピソード6の「僕はジェダイだ。かつての父さんもそうだった」とルークが銀河皇帝に発する台詞はあまりに有名。

言いかえれば『スター・ウォーズ』は再生を描いた映画であり、ジェダイは平和の象徴たる存在です。プロジェクト名に平和と復興への願いが込められていることは想像するに難くありません。ちなみにJEDIはジョージ・ルーカス監督が日本の「JIDAIGEKI」(時代劇)からインスピレーションを得たと言われています。


プロジェクト概要
プロジェクトでは第1弾として“We are JEDI”Tシャツを販売。収益金は全額、日本赤十字社に義援金として寄付されます。Tシャツは『スター・ウォーズ』のライセンス元である米国LUCAS FILM Ltd.の賛同と監修の下で制作され全世界へ販売されます。

先般もマレーシアのファンたちが『スター・ウォーズ』と自衛隊をモチーフにしたデザインのグリーティング・カードを制作して赤十字社に義援金が寄付されました。世界で愛される『スター・ウォーズ』という偉大な映画を通じて、復興支援活動が行われるのは同映画のファンの私も非常に嬉しく、また世界中から反響が巻き起こっているのも注目です。国内でもT.M.Revolution・西川貴教さんが2005年の紅白歌合戦で『スター・ウォーズ』のキャラクターと共演した縁で賛同、俳優の岡雅史さんも自身のブログに書き込まれるなど著名人の間でも話題を呼び始めています。

このプロジェクトは日本のファンによる“世界に向けて”の復興支援活動です。それはTシャツのデザインからも感じられますよね。彼らは愛する『スター・ウォーズ』を通じて支援を呼びかけています。もちろん完全ボランティアですから、世界を相手にするこのプロジェクトには様々な困難も待っているかもしれません。『スター・ウォーズ』が好きな私はプロジェクトに全面的に賛同し、機会があれば微力ながら後方支援をしたいと考えています。

Tシャツの販売は4月下旬から予定されています。1着2,500円(送料込)で色はホワイトとブラックの二色。支払いはPaypal、および銀行振込です(海外在住の方はPaypalのみ)。Paypalは日本ではまだ馴染みが少ない決済方法ですがオンラインでクレジットカード決済が行える利便性・安全性が評価され世界で幅広く利用されています。私も自主制作の写真作品販売で海外購入者用に利用しております。

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当支援プロジェクトの詳細は公式サイトでご確認ください。


震災で負った深い爪痕。被災された方々の心を癒すのは容易ではないでしょう。それでも前を向き、時には空を見上げ、前進していかなくてはなりません。大きな悲しみの海を渡るには人と人との絆と、助け合いが必要です。1995年に壊滅的打撃を受けた神戸・北淡路地域も一歩づつ復興へと歩み、いまもなお港町・神戸の復興へと歩みをとめてはいません。
古来より地震と向き合い、戦い続けてきた三陸地方の人々を襲った大津波と新たなる原発の恐怖。失ったものはあまりに大きく、誰もが悲痛な思いを抱いていると同時に被災者や避難所で生活をされている方々が、一日でも早く笑顔で暮らせる平穏な日が来ることを願い各々が支援をしている最中だと思います。

さあ、フォースを使うときが来ました。
世界から善なるフォースを被災地へ向けて送り出しましょう!みんなジェダイになろう!
東日本大震災からの復興の願いをこめて

May the Force be with TOHOKU!


TM & © Lucasfilm Ltd. 2011. All rights reserved.


追伸
2010年4月14日に発生したチベットのジェクンド(玉樹)大震災から奇しくも1年になりますが(一般には青海地震と言われています)、今なお被災者および犠牲者の正確な数は不明のままです。ジェクンド大震災でも日本のチベットサポーターがチベット人主導での被災地復興を目指して支援をしております。人命に国境はありません。ここ1年でもハイチ、チリ、チベット、ニュージーランド、ミャンマー(ビルマ)などで大地震が発生して苦しんでいる人々が大勢います。地震大国とも呼ばれる日本に住む私たちは、同じ痛みと苦しみを知っています。共に手を携え、地震に打ち勝つ世界が訪れることを祈ります。

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2009年3月10日 (火)

雪の下の炎

お久しぶりの更新です。
管理人の多忙により長らく更新がストップしていること、お詫び申し上げます。その間多くの励ましのメッセージを頂戴し本当にありがとうございます。折を見て更新を続けてまいりますので今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はどうしても書かなくてはいけないと思い筆をとりました。1959年3月10日のチベット蜂起とダライ・ラマ法王の亡命から50年。この日チベットは中華人民共和国による武力侵攻に対し立ち向かい、全チベット人の精神的・信仰的支柱であるダライ・ラマ法王を護るために立ち上がりました。これまでにおよそ120万人のチベットの方が犠牲になり本日はチベット人にとって鎮魂の一日です。いま中国当局はチベット自治区内の全通信を検閲し外国人の自治区立ち入りを禁止し、公安・武装警察・人民解放軍を動員した厳戒態勢でチベットの動向を監視しています。

ここでは多くのことは申し上げません。一人でも多くの方にチベットの人々が置かれている状況を知ってほしいと切に願います。

本日と13日に東京渋谷の映画館UPLINKでドキュメンタリー映画『雪の下の炎』が上映されます(本公開は来月より)。チベットの自由を訴え政治犯として33年間投獄された僧侶パルデン・ギャツォ師を取材した日米合作のドキュメンタリー映画です。

私は日本で映画に携わる者としてこの作品を支持します。一人でも多くの方にご覧頂き、チベットのことを知ってほしいと願っております。中国ではチベットの自治権やダライ・ラマ法王の話題はタブーであり論議することはできません。民主化や多党制の論議すらも反体制分子として監視対象なのです。外国人だからこそこの作品を見ることができるのです。当サイトでは政治的な話題についてはこれまで触れないようにしてまいりましたが今回はその方針を破らせていただきました。

チベットは一斉蜂起50周年を迎え、昨年の騒乱から一年が経過しました。2009年の正月祝い(ロサー)は追悼に捧げられ喪に服しています。チベットには言論の自由はありません。人権もありません。彼らがいちばん大切にしている信仰も文化大革命以後、徹底的に破壊されました。それでも彼らはいま厳冬のチベットで耐えています。チベット仏教が説く「非暴力」に訴えています。

オバマ米大統領の就任演説の際、彼のポケットにはかつてダライ・ラマ法王から贈られたカタ(敬愛を意味するスカーフ)が入っていました。いま全世界がチベットの動向を注視しています。ヒマラヤの厳しい寒さと雪の下で静かに炎は燃えています。
このたび『雪の下の炎』と『風の馬』が日本で公開されることを誇りに思い、UPLINK代表の浅井氏に心からの敬意を表します。そして犠牲になったすべての方々に哀悼の意を表すると共に、チベットに安寧が訪れることをお祈りいたします。

Free Tibet.

2009年3月10日
映写室からのつぶやき
管理人月夜野

映画『雪ノ下の炎』


楽監督から作品についてメッセージを頂きました(2009年9月19日)

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2007年10月17日 (水)

File.100 100回目のごあいさつ

いつも『映写室からのつぶやき』をご覧頂きありがとうございます。
おかげさまでこのたび、100回目の記事を上梓することができました。ブログの更新数としてはたったの100回、でも当サイトにとっては大きな一歩です。ここに改めて皆様に御礼申し上げます。

今回は趣向を変えて、当サイト開設のきっかけを書き記しておきたいと思います。しばらくお付き合いいただければ幸いです。


・映画館に目覚めたきっかけ

当サイト管理人の月夜野が映画館に関心を持ち始めたのは1997年のことで、映画館と関わり始めてからそれほど長い期間があるわけではありません。この年はワーナー・マイカル・シネマズ海老名の誕生から4年が経ちMOVIX六甲(MOVIX第一号サイト)がオープン。シネコンが急増する直前の頃の話です。

映画はいつも昔ながらの街のロードショー館で見ていたその頃の管理人は、映画館の設備だとか音響には全く関心を持っていない一観客に過ぎませんでした。当時は映画館で映画が見られればそれで満足していて、サービスや上映性能へのこだわりがなく知識はゼロ。今からは想像もつかない状況です。

1997年秋、その素人の認識を一変させる衝撃的な映画体験がありました。

それはワーナー・マイカル・シネマズ東岸和田#5 THX(SDDS)で鑑賞したロバート・ゼメキス監督作品『コンタクト』。THXシアターとSDDSによる迫真の音響はこれまでの映画館のイメージを塗り替え、今でも鮮烈な記憶として覚えています。
それまでもシネコンでの鑑賞経験はあったのですが設備面でロードショー館との大きな違いはまだ認識していませんでしたし、
当時はシネコンでも非デジタル音響館が多くありましたね。『コンタクト』の音響が高品質だったことに加えて、従来の映画館と大きく違う音響効果を感じたWMC東岸和田THXシアター体験で、私は映画館の音響や設備に関心を持つようになりました。

同年同所で鑑賞した『タイタニック』でも素晴らしい映画音響体験を味わい、THXの存在や映画館には品質レベルや性能の違いがあることをはじめて知りました。特に今はなき梅田スカラ座で鑑賞した『スター・ウォーズ 特別篇』の大劇場らしい大味な音響との差は歴然でした。それ以降ロードショー館に行く機会は少なくなり、シネコン通いが続くようになりました。

1年後の1998年秋には迫力音響映画の金字塔『プライベート・ライアン』をワーナー・マイカル・シネマズ海老名#7 THX(dts)で鑑賞。Gary Rydstromらの手によって制作された迫真の音響効果は、戦場の狂気を疑似体験するのに不足なしと言えるでしょう。WMC海老名#7 THXのハイレベルな音響性能も相まって、忘れられぬ映画体験となりました。これらがきっかけでTHXには一目置くようになります。
後にアカデミー賞受賞記念のリバイバル上映がWMC海老名#5(SRD)で行われ見に行きました。#5はTHXではありませんが音響は優秀で見事にSRDのポテンシャルを発揮していました。初期WMC中規模館のリファレンスともいえる見事な箱だと思います。

時を同じくして映画館での勤務を開始、映画館音響の世界にドップリと浸っていきました…。


・もっと情報を!

2001年にパソコンを購入、さっそくインターネットで映画館情報のホームページを探し始めたのですが、詳細情報を掲載したサイトは多くありませんでした。
もっと映画館のことが知りたい…、もっと情報がほしい…。

インターネットで調べればいくらでも情報が得られると思っていましたが、映画館の情報はとても少なかったのです。関心のある人が少ないのか、それとも情報として表に出てこないのか。

2001年頃はシネコン建設ラッシュの時期に相当するので映画館に関心を持つ人が増え始めた時期だったと思います。DOLBYやTHXという専門用語も徐々に広く知られるようになった頃でしょう。映画館情報のサイトを検索するには少し時期尚早だったのかもしれません。

それでも興味深い情報を提供してくださる先達諸兄のサイトも少数ながら見つけることができました。これまで私が多くを学ばせていただいた諸兄のサイトをここにご紹介いたします(問題があるようでしたらご連絡ください)。

いいことがありますように 映画情報編
西脇唯さんファンのH-Snowさんが運営する映画情報サイト。映画関連会社の圧倒的なリンク数に注目。映画館情報としては東京都内の劇場レポートや、立川シネマシティの裏側レポートが必見。

映画館ブログ
その名の通り映画館の記事がいっぱいのhappysadさんのサイト。絶え間ない情報収集力と、時に辛辣で手厳しい文章批評は映画館ブログならでは。当サイトもご覧頂いていているとのこと、ありがとうございます。

映画館へ行こう
映画館情報掲示板では日本最大の情報量を持つ、お湯さんのサイト。最近は書き込みが停滞していますが過去ログは貴重な情報の宝庫。映画館の設備に一家言を持つ猛者が集まる掲示板です。当サイトをリンクして頂いています。ありがとうございます。
ちなみに映連のキャンペーンは「映画館に行こう!」です。

映写関連情報交換掲示板
紆余曲折を経て現在に至る貴重な映写専門掲示板。他にはない専門掲示板なのですが閑散としているのが残念です。

映写室だより
東京都町田市の映画館「まちえい」の映写技師まちえい子さんが運営していた映写情報ブログ。2006年12月15日の閉館に伴い閉鎖されました。現役映写技師のナマの記事が読める希少なサイトでありました。

しかるま亭
映画音響情報サイトの代名詞だったしかるまさんのサイト。残念ながら閉鎖されました。こちらを愛読されていた方は多いのではないでしょうか。

シネマ茶屋すぷろけっと
現在はブログを中心に更新されている、じんけしさんのサイト。以前からのホームページには渾身の映画館特集記事、映画館の評価などボリュームたっぷりな読み物が充実しています。本格派の特集が組まれているので本として出版できそうです。当サイトにリンクして頂き、ありがとうございます。

ロボット映写Kの映写日誌
現役映写技師Kさんのブログ。豊富な経験に裏打ちされたプロの仕事振りが垣間見え勉強になります。日本製映写機シネフォワードを使用されているようです。

THXおたっきーず
シネプレックス幕張を愛するTHXオタッキーさんのサイト。ハンドルネームに反してTHXよりHDCSが好みのようにお見受けします。劇場遠征の行動力にはただただ感服です。

とある元映写技師の日常。あるいは、次期社長漫遊記。
映写のプリント編集を分かりやすく紹介されている映写屋さんのサイト。ノンリと全自動映写機の説明は他では見られないユニークなものです。

どんくらの映画わくわくどきどき
映画の感想とあわせて映画館の感想・所見を書き記しているどんくらさんのサイト。映画館評のサイトは数少ないので注目しております。

ねこ目大好きふり好き日記
大阪府在住のひろろさんのサイト。時々映画館の音響レポートが掲載されます。TOHOシネマズなんば#2が特に良かったとのことなので行ってみたいですね。当サイトをご紹介頂きありがとうございます。

production note of < kaname's favourite things!! >
映画館のオープン情報では他の追随を許さぬkanameさんのサイト。へえ、こんなところにも映画館ができるのかとこちらではいつも感心しきりです。

港町キネマ通り
全国の映画館を取材して構成された記事は貴重な記録で、閉館した映画館の在りし日の姿も克明に記録されていて感慨深いです。ブログも運営されています。私もこちらのような記録を残せるように頑張りたいです。


・なければ作るしかない

諸兄のサイトで様々な情報・知識をいただき、見識を深めることができました。そのうちに自分も映画館のことを多くの方々に知っていただきたいと思い、『映写室からのつぶやき』を開設する運びとなりました。
開設にあたっては来訪者は少なくても良いからできるだけマニアックで新鮮味のある他にはあまりないような記事を平易な文章で書くことを基本としたためにコアな話題が多いと思います。表題に通し番号をつけているのはコンテンツの検索が難しいブログの特性を考慮して目次変わりに活用しているのと、File.1から読み進めていただくことを前提に記述しているためで、回を重ねるごとに用語解説を徐々に省き、よりマニアックな内容に進んでいく形式をとっています。

当初はブログではなくホームページで作成したかったのですが、パソコンやHTMLの知識が無いので手軽に更新できるウェブログ形式のサイトに落ち着きました。結果的には制作に専門的な知識もいらないので作成・更新には好都合だったと思います。当サイトは@niftyが提供するココログを使用しています。

編集方針として自分が紹介したい、読みたいと思うような記事を優先にして記述しています。また他ではあまり紹介されないような事柄や映画館の舞台裏など「ムダ知識」を中心とした記事編成をできるだけ心がけています。ブログ名の由来もここからきています。狭い範囲で深い話題を提供していきたいと思っていますので当サイトをご覧頂いても日常生活には何も得にならないことでしょう(笑)。メールやコメントで頂いたご提案やご感想は随時サイト運営の参考としています。

こうして2006年1月19日に当サイトはひっそりと産声を上げました。開設後の数日は来訪者がほとんどいない中での虚しい更新を続け、そのうちにポツポツと検索で訪れる方が増え更新にも励みが出てくるようになりました。やはり気にしていないつもりでもアクセス数は意識をしてしまうようです。
開設から2週間が経った2月6日に
Yahoo!Japanの映画館カテゴリへの公式登録を受理され、Yahoo!Japanの登録サイトになりました。この影響で一時的に爆発的なアクセス数を更新し、Yahoo!Japanの影響力の大きさには驚かされました。

最初の目標だった50回の更新は無事に終わり、次の目標の150回更新もこのまま順調に行けば達成できそうです。150回以降も時間の許す限り更新は続けていきたいと現時点では考えておりますので、ご指導よろしくお願い申し上げます。


・映写室からのつぶやき 全記事リスト

映写室からのつぶやき メインページです
Information 管理人のプロフィールとサイトポリシー
Mail メールはこちらからどうぞ
アンケート ご意見、ご感想、ご要望…etc その他、何でもお気軽にどうぞ
取材依頼受付 全国出張し、当サイトでご紹介いたします 
おすすめアイテム集 「映写室からのつぶやき」が厳選したアイテムをご紹介

File.1 新規オープンです サイト開設のごあいさつ
File.2 映画の誕生 感光材料の発見から活動写真誕生までの略史
File.3 全米No,1大ヒットの謎 ちまたに溢れる「No.1ヒット」の真相とは?
File.4 飲食業で成り立つ映画館 興収だけでは苦しい…映画館の台所事情
File.5 空飛ぶ映画館 機内サービス映画はこうして選定される
File.6 全席指定制のメリット 指定席制度の舞台裏
File.7 映写窓からこんにちは ただのガラスにも一工夫!
File.8 表裏一体のポスター 映画ポスターは裏面にも注目
File.9 「男たちの大和/YAMATO」 幻の三分間 公開直前にお蔵入り
File.10 ピクサー、ディズニー傘下へ ディズニーは強引です…
File.11 黒船~シネコンの出航 WMCの与えた衝撃
File.12 シネコン~その革新性 映画館革命 シネコンが生んだ合理性とは
File.13 シネコンの隆盛と既存館の衰退 盛者必衰の理哉…
File.14 映画館は都心回帰へ シネコン立地の変化と潰し合い
File.15 消え行く緞帳 映画館から消滅する日も近い!?
File.16 浅草から封切館が消えた 都内最大級だった封切・名画座両立館
File.17 映画館従業員は図工がお得意!? ひそかな愉しみ
File.18 試写用プリント"0号" プリント制作はアナログ作業です
File.19 ポップコーン百花繚乱 ポップコーンにも技あり!各社の名物メニュー
File.20 映画はお茶の間で見る時代? 映画ボーダーレス時代の到来??
File.21 テスト試写 作品を鑑賞している余裕なんてありません!
File.22 御礼 皆様に感謝!! Yahoo!Japan登録のご報告
File.23 映画館の給与 映画館勤めも楽じゃない~
File.24 アードマン、ジブリを制す 『ウォレスとグルミット』偉業達成
File.25 予告編と特報 予告編にも種類があるのですねえ
File.26 予告編のスコア 音楽貸し借り大作戦
File.27 ヒットの証・大入袋 日本ならではのアイテム
File.28 映画館はパニックルーム!? 映画館ではあなたの悲鳴は聞こえない
File.29 着せ替え座席 交換できるからといって汚さないで!
File.30 目次を作りました いまご覧のこのページです
File.31 スロープからスタジアムへ 座席配置構造のあれこれ
File.32 すくい技 カスを作らず、入れず、入れさせない
File.33 チームワークの映写業務 多数の映写機を少人数でさばく
File.34 松竹あんぱん 映画会社がなぜあんぱんを…?謎です
File.35 良い子はお家へ 翌日まで我慢してください
File.36 続映と打ち切り 上映期間を見抜こう
File.37 新宿松竹会館が建替え 雀荘映画館・ピカ4は伝説となる…
File.38 映画ロケ積極県・香川 観光振興に映画が貢献
File.39 伝説を呼ぶ!イッキミ 映画クレヨンしんちゃんが六本木に集結
File.40 圧縮回収 ただ捨てるではなくコンパクトに捨てる合わせ技
File.41 ミリオンシアター 100万人が一流集客力の証
File.42 VIRGIN消滅 東宝の勢いを象徴?
File.43 スクリーンブッキング シネコンのスクリーン割り当て事情
File.44 香りを楽しむ アロマテラピー型映画館が登場するかも
File.45 定価1,800円 映画鑑賞料金が下落しないわけ
File.46 ゴールデンウィーク 映画館でお待ちしております
File.47 商品知識 より良いサービスと顧客満足のために
File.48 劇場スタッフの勤務意識 お堅い話ですけどよりよい映画館のために
File.49 ステータスパネル 初めて見るとまるで暗号
File.50 庁舎映画館 議場を映画館にする荒業登場
File.51 新宿松竹会館メモリアル 1 永遠なれピカデリー 連載第一回目
File.52 新宿松竹会館メモリアル 2 ピカデリー正面の姿 連載第二回目
File.53 新宿松竹会館メモリアル 3 細部まで建築鑑賞 連載第三回目
File.54 新宿松竹会館メモリアル 4 手描き看板ギャラリー 連載第四回目
File.55 新宿松竹会館メモリアル 5 ピカデリーとスナップ写真 連載第五回目
File.56 新宿松竹会館メモリアル 6 ピカ4徹底解剖 連載第六回目
File.57 新宿松竹会館メモリアル 7 とにかくでかいピカ1 連載第七回目
File.58 新宿松竹会館メモリアル 8 また会う日まで 連載最終回
File.59 新宿松竹会館建替え続報 新劇場の情報をご紹介
File.60 場内音楽 幕間BGMのセレクトは劇場の個性
File.61 東西最新シネコン 贅を尽くした映画館、その中身は
File.62 梅雨対策in映画館 映画館での梅雨時期対策とは
File.63 劇場の格付け…? 映画料金と設備投資は比例しない
File.64 映画と怪談 怖いもの大好きな映画界
File.65 博多駅争奪戦 九州の覇権を賭けた東宝VS東映の一戦
File.66 本当に満席? 誰も座らない謎のシートがあるのです
File.67 予告編と未公開シーン 映画予告はお宝映像がいっぱい
File.68 ロビー放送
放送まで気配りをしてこそ良い映画館
File.69 プログラム販売 プログラムを楽しんでみよう
File.70 ワーナー・マイカル創立15周年 WMC15年目の秋
File.71 映画祭とフィルムの山 映画祭では映写担当も大忙し
File.72 セクション配置 映画館のお仕事は大きく分けて7つあるんです
File.73 セクション選び 自分に向いたセクションを探してみよう
File.74 託されたシャシン 映写業務の責任と心構えをうるさくご紹介…
File.75 新宿プラザ劇場が休館 年季の入った劇場ゆえの改修休館
File.76 フィリップ・ノワレ氏 逝く 映写スタッフにとっても永遠の名優
File.77 新宿バルト9が始動 映画館の街・新宿に東映がシネコンを建設
File.78 幕間インターバル 上映スケジュールの合間は走り回ってます
File.79 WMC石巻閉館 宮城県第一号のシネコンが閉館
File.80 新宿バルト9続報 日本一・日本初がめじろ押し
File.81 単独鑑賞 レディース・デイと女性単独客の関係
File.82 映画館マニア 映画館にも熱狂的マニアが存在
File.83 映画館設備マニア
 音響に厳しいマニアの実態
File.84 フィルムと検査機 ドラマ『LOST』の受難と荷物検査機の恐怖
File.85 アルバイト採用シーズン 大量採用の時期こそ映画館に応募しよう
File.86 権限委譲 スタッフの信頼が成立しなければお客様にもご迷惑です
File.87 IMAXメモリアル 1 東京品川のIMAXシアターが閉館 連載一回目
File.88 IMAXメモリアル 2 巨大なスクリーンが圧巻 連載二回目
File.89 IMAXメモリアル 3 軽井沢町まで行ってきました 連載三回目
File.90 IMAXメモリアル 4 外観が客家円楼に似ている…? 連載四回目
File.91 IMAXメモリアル 5
 品川に劣らぬ設備を誇ります 連載五回目
File.92 IMAXメモリアル 6
 完全閉館と再起への道 連載最終回
File.93 人海戦術 猫の手も借りたい混雑時の場内清掃
File.94 事故報告書 恐怖!映写専用の始末書は全国に配信される
File.95 箱の静的雰囲気 劇場によって聴こえ方の雰囲気が違うのはなぜ!?
File.96 はじめての映写 覚えることがいっぱいで最初はキツイかも
File.97 気温と動員数 風が吹けば桶屋が、真夏日は映画館が儲かる
File.98 WMC × JAL 映画を見たお金で大空にFly!
File.99 応答セヨ! 業務と無線を一挙に対処する姿は通信兵?

振り返ってみれば実に色んなことを好き勝手に書き綴ってきたなと思います。毎回コンテンツの選定には頭を悩ましておりますので、ご要望がございましたらお気軽にメールでご連絡いただけたら幸いです。


・サイトの主な履歴

2006年1月19日
 映写室からのつぶやき開設
2006年2月6日
 Yahoo!Japan公式登録サイトに承認
2006年2月7日
 1,000アクセス達成
2006年2月19日
 もくじページを新設
2006年3月8日
 メールフォームアンケートフォームを新設
2006年5月12日
 10,000アクセス達成
2006年5月17日
 連載特集 新宿松竹会館メモリアルを開始(~6月2日 全9回)
2006年6月24日
 サイドバーに検索ウィンドウを新設
2006年8月13日
 20,000アクセス達成
2006年9月11日
 取材依頼受付フォームを新設
2006年9月25日
 サイドバーに人気記事ランキングを新設
2006年10月11日
 人気ブログランキングに参加開始
2006年10月27日
 30,000アクセス達成
2006年11月6日
 テクノラティに登録

2007年

2007年1月12日
 40,000アクセス達成
2007年2月11日
 50,000アクセス達成
2007年3月20日
 60,000アクセス達成
2007年3月28日
 ソーシャル・ネットワーキング・サービス mixiに参加
2007年4月12日
 連載特集 IMAXメモリアルを開始(~6月13日全6回)
2007年5月3日
 70,000アクセス達成
2007年6月7日
 80,000アクセス達成
2007年7月10日
 『art&mode』誌に取材協力
2007年7月26日
 90,000アクセス達成
2007年9月8日
 100,000アクセス達成
2007年9月9日
 サイドバーに投票コーナーを新設
2007年10月18日
 人気ブログランキングへの参加を終了


・100回記念プレゼント企画!

今回は100回目更新記念として、恥ずかしながら当サイトが取材協力をさせて頂いた『art&mode』誌(特集:「映画館って本当に、いいですよね。」)を抽選で1名様にプレゼントいたします。

本誌は建築資材の製造販売会社様の季刊誌ですが、映画館専門誌かと見まごうばかりの充実した特集となっています。シネコンのロビーデザインや映画館の音響設備などのマニアックな内容にも触れられておりビジュアルも美しく編集者さんの熱意が伝わる一冊に仕上がっています。

ご希望の方はこちらに氏名・メールアドレス・お届け先住所をご記入のうえご送信ください。ご住所非公開をご希望の方は最寄の郵便局留めも承ります。局留め希望の方は、お受け取り希望の郵便局名(所在地の市区町村名を併記してください)とお受取人氏名・メールアドレスを記入して送信してください。郵便局留宛でお送りいたします。
どうぞ皆様奮ってご応募くださいませ
。※2007年12月14日(金)しめきりです。


・今後の更新

今後もゆっくりではありますが更新を続けてまいります。ご意見ご感想も随時受け付けておりますのでお気軽にお寄せください。サイト運営の励みになります。今後とも映写室からのつぶやきをご愛顧いただきますようよろしくお願い申し上げます。


ご意見・ご感想・メールはこちらから
映写室からのつぶやき特設
アンケート回答募集中
映画館・映画関係者様からの
取材依頼受付中

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2007年6月13日 (水)

File.92 IMAXメモリアル 6

5回に分けてお送りしてきたIMAXシアターの閉館特集は今回で終了です。更新が長引いて長期連載となり申し訳ございませんでした。本日は閉館間際に訪れたIMAXシアターの所感を記して締めくくりたいと思います。


☆最高水準のクオリティ健在

久しぶりに訪れた品川と、最初で最後の訪問となった軽井沢は共に素晴らしい鑑賞環境を持つIMAXシアターでした。映像や音響はIMAXならではの高品質で、接客も好感がもてました。品川は劇場のフロント部分から入場する構造のおかげで、巨大なスクリーンが最初に視界に飛び込んでくるインパクトが効果的な演出として機能していたと思います。

☆サウンド

品川は音響が程よくまとまっていて、どちらかといえば派手な音響が特徴的だった新宿と比べると地味な印象を受けるものの、大スクリーンに負けないパワーのある音と大型映像館とは思えぬほどの肉声感あるダイアローグ再生は特筆できます。サラウンドスピーカーが2基でありながら、左右方向の空間表現も上手に再生しており性能の高さを窺わせました。

軽井沢はやや全体的に響きが大雑把でダイアローグ再生も品川には及びませんが、新宿を髣髴とさせる押しの強い低音域やパワフルなフロントの重量感は品川以上の感がありました。ステージ側のレフト付近に多少のビリツキがあったのはこのパワーが原因だったのかもしれません。またメインのみならずサラウンド側も量感に溢れていて、エキサイティングな映像音響体験ができる個性を感じました。IMAXシアターとして楽しめる音であったと思います。

☆映像

両館とも70mm/15パーフォレーション/IMAXフォーマットのポテンシャルを体感できる品質が提供され、HD撮影フォーマットや2K DLPや4K SXRD等の最新デジタル映写方式をはるかに上回る映像品質があり、フィルムの底力を感じることができました。
軽井沢で鑑賞した『ミステリーオブナイル』はナイル川の水面にある無数の波模様と水飛沫やオアシスに生える木々の葉っぱが破綻なく描き出されており、フィルムならではの立体感も相まって自分もその場にいるかのような臨場感満点の映像が展開。さらにナイル川流域の黄昏空の映像は、紅に染まった夕空を巨大なフィルムで受け止めた成果が現れており息をのむ美しさでした。この圧巻と言える描写力はラージフィルムフォーマットの独壇場ですね。

スクリーン上部の左右等に多少の周辺減光があるのは残念でしたが、大画面であることを考慮すれば実用上は問題のない光量であったと思います。シャープな像をスクリーンに結んでいたのでフォーカス精度の素晴らしさを最前列でも堪能できる映写です。

☆消えゆく大型映像上映館

もしも品川が閉館していなければ今頃『スパイダーマン3』や『300』をIMAXフォーマットで鑑賞できていたかもしれない…と思うと寂しいですね。いまさらではありますが、もっとPRをして広く認知してもらいたかったと悔やまれます。

思えば日本万国博覧会(大阪万博)でIMAXが日本にデビューしてから37年の歳月が流れました。この長い期間をもってしても、大型映像上映館が日本に浸透していないことは残念に思います。
2001年に東京IMAXシアターが閉館した際に抱いた懸念、それは新宿で成功できなければ、品川ではさらに厳しいのではないかということ…。

そして2007年。最新の設備を有していた軽井沢、品川をはじめその前にも穂高(長野県にはIMAXシアターが2サイトあった)や敦賀、会津若松などの数少ない大型映像館が姿を消していきました。衰退の一途をたどる日本とは対照的に、中国や韓国では大型映像館のオープンラッシュが続いています。
一部のファンや教育目的だけでなく、普通に映画を見に行く感覚でIMAXが楽しめるような環境を作るには積極的な宣伝をしていくしかないと思います。作品はワーナー・ブラザースを中心とするハリウッド娯楽大作のIMAX版がコンスタントに制作されていますから、宣伝と作品次第では集客力も上がったのではないでしょうか。なによりIMAXの精細で迫力ある映像で楽しめるのですから。それともIMAXはやはりマニアックな世界なのでしょうか…。

☆閉館後の跡地利用について

ファンには気になる閉館後の消息についてです。
軽井沢は完全に廃、半地下に立地していたIMAXシアターの部分には床が建設されて劇場の場所は埋められます。工事終了後の施設用途の詳細は現在検討中ですが、映画館としての存在ではなくなります。さようなら、メルシャン軽井沢IMAXシアター…。

品川は少し状況が異なります。なんと品川プリンスホテルで営業するシネコン品川プリンスシネマ(全10スクリーン、1,640席)の11番目のスクリーンとしてリニューアルオープンします。2001年に東京IMAXシアターが閉館して新たにテアトルタイムズスクエアになって再出発をしたのと同じですね。すでにIMAX映写機は撤去されているのでIMAX上映を行うことは叶いませんが、品川が今後も映画館として存続するのは嬉しいニュースだと思います。(追記:2007年12月21日にシアターZEROとしてリニューアルオープンいたしました)

今回の訪問でIMAXの凄さを改めて実感することができたと同時に、貴重なシアターが2館同時に閉鎖されてしまったことは残念です。大阪市周辺にご在住の方はぜひ一度、南港のIMAXシアターに足を運んでみてください。他にはない映像体験ができますよ。品川が35mm上映館で復活したら喜び勇んで出かけてみようと思います。


横川&軽井沢と言えばやっぱりコレ!

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2007年5月24日 (木)

File.91 IMAXメモリアル 5

IMAXシアターの閉館特集・軽井沢編の更新が遅くなり申し訳ございませんでした。
今回はメルシャン軽井沢IMAXシアター場内の様子をご紹介いたします。品川に劣らぬ堂々とした設計の箱でした。少しでもその様子が伝われば幸いです。


IMAXシアターメモリアル Vol.5
~メルシャン軽井沢IMAXシアター 3~



劇場ロビーは赤絨毯
高級感を漂わす赤絨毯に彩られた劇場ロビー。チケットカウンターは周辺施設のインフォメーション機能を兼ね備えています。カウンター後ろの壁裏が映写室、画像奥手に場内へ通じる扉が見えます。販売商品のスナック類に混じって、コダックのカラーフィルムが販売されているのが印象的でした。


やっぱり巨大スクリーンのIMAX!
場内に入った途端に視界に飛び込んでくる巨大な銀幕。いまはもう過去のものになりつつある70mm映画館を髣髴とさせるものがありますね。場内の広さは品川と同じくらいで、レイアウトも非常に似ています。
観光で来場したと思われる若い男性グループは「うわーでかいでかい!」と感嘆の声を上げていました。

前回記事で「この大きさの建物のなかに高さ16mの巨大なスクリーンを装備するIMAXシアターがあるようには見えません。」と記述しましたが、場内に入るとその理由が分かりました。実このシアターは地下約8mを掘り下げて建築されており客席部は地下部分に立地、劇場の上半分と天井部分が地上の建築部分にあたるのです。写真は客席最上段からの撮影で、この地点も地下です。軽井沢町が景観に配慮して建築高に制限を設けていることに関係しているのでしょうか。



急なスタジアムシートもIMAXらしさ満点
このアングルも品川IMAXシアターとそっくりです。画像を比較していただくとよくお分かりいただけると思います。品川と軽井沢は規模も構造も姉妹シアターと言ってもいいのではないでしょうか。
まだ新しい劇場なのに雨漏りしているのか、右側の非常口周りの床が大変濡れていました。劇場外に付随するポスターケースを設けた部屋にも雨漏りの跡がありました。




最前列中央部から映写室方向を望む
品川は映写窓が3ヶ所あったのに対し、軽井沢は2ヶ所です。左手の扉が入場口で右手が退場口になっています。


客席部の見渡し
軽井沢の座席番号は最後列が「A」から始まるのに対して、品川は最前列が「A」。席番のつけ方が逆になっています。
座席はスクリーンに対して湾曲した配置なので端の席でも見やすいように配慮されています。サラウンドスピーカーを見てみると、最前列付近をカバーするような角度で設置されているように見えます。通常の映画館の設置方法とは大きく異なるので興味深いですね。



場内を横方向から見たようす
劇場設計図で言う立面図に近いアングルで見てみましょう。巨大スクリーンでありながら映写機の設置位置を高くすることで、画面と映写機がほぼ正対しているのが分かります。映写品質に関わる部分をきちんと処理した良い設計です。
また、前方部の壁面が折れ構造になっています。客席側に広くなる構造はよくありますが、逆に狭くなるのはあまり例がないかもしれません。側壁面は吸音構造の違いがあるのか一部に段差が付いて色合いにも変化があります。サラウンドスピーカーの設置角度がスクリーン中央方向を向いているのがこの画像だとよく分かります。




映写窓
IMAXシアターの映写窓をじっくり見たことがある方は少ないと思います。通常映画館でも普段はお客様に見向きもされない地味な映画館設備です(笑)。
おそらく音漏れか振動対策なのでしょう、窓枠に吸音材が付けられています。映写機の動作音は意外に大きいので場内と映写室の間に遮音対策が必須とされ、多目的ホールで上映したりすると作動音が派手に場内に漏れたりします。IMAXシアターでもわずかな音漏れが確認できました。
左側の窓に見える黒い筒は映写ランプの排熱を促す排気口です。またこの給排気音が大きかったりします。




巨大なサラウンドスピーカー
映写窓に引き続いてこちらも地味な映写機材、サラウンドスピーカーです。サラウンドスピーカーとは主に環境音の再生を担当する機材で、前方スクリーン裏に設置されているメインスピーカー以外の再生音を鳴らしています。雑踏のざわめきや雨の音、場内左右に移動する音などはサラウンドスピーカーで実現されています。IMAX作品『DEEP SEA』で表現されている水中の雰囲気や、『ミステリー・オブ・ナイル』の怒涛の濁流音もサラウンドスピーカーが効果的に使用されることで臨場感を高めています。
それにしても大きいですね…。重量はいったいどのくらいあるのでしょうか。重厚感ある外観で格好良いです。




最終日間近なのにガラガラでした
これだけの立派なIMAXシアターが閉館して本当に残念です。遠方のために閉館前のこの1回しか訪れられなかったのが本当に悔やまれます。実際行ってみて感じたのは、大阪天保山や東京新宿・品川のIMAXシアターと比較しても遜色のない素晴らしい映画館だということです。惜しいですね…。
『ブルー・オアシス2 DEEP SEA』の上映期間延長が決まった天保山のサントリーIMAXシアターには是非とも国内最後の牙城として頑張ってほしいと思います。こちらも近いうちに訪れようと思っています。

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2007年5月 6日 (日)

File.90 IMAXメモリアル 4

IMAXシアター閉館特集の4回目です。今回はメルシャン軽井沢IMAXシアターの建物の様子をご紹介します。

IMAXシアターメモリアル Vol.4
~メルシャン軽井沢IMAXシアター 2~

フードコート付近からIMAXシアターを望む
軽井沢駅から線路沿いに徒歩2分の好立地で、IMAXシアターの手前にはフードコートがあり和洋中なんでもござれの品揃え。ショッピングもグルメも充実しています。外壁が茶色で統一されていて落ち着いた雰囲気です。




メルシャン軽井沢IMAXシアターの全景
フードコートと同じ色彩で統一されているので一見するとIMAXシアターとは気づきにくいかもしれません。




本当にIMAX?
建物を真横から見た様子なのですが、手前の人物と比較してみるとスケールに違和感が生じませんか? この大きさの建物のなかに高さ16mの巨大なスクリーンを装備するIMAXシアターがあるようには見えません。




スクリーンの形状と、客家円楼を連想させる湾曲
スクリーンの裏側に相当する部分は壁面がカーブしており形状にはIMAXシアターらしさを感じますが、やはりスクリーンの規模に反して小ぶりな印象を受けます。この違和感は場内に入ると解消されたのですが、IMAXシアターだから大きな建物が建っているのだろうと先入観を抱いていた当サイト管理人の単純な発想は見事に打ち破られました。

余談ですがこのアングルを見た瞬間、私は思わず客家土楼(はっかどろう)を思い浮かべてしまいました。客家土楼とは中華人民共和国の福建省と広東省の境界付近の山地を中心に見受けられる客家の巨大集合住宅のことです。
興味のある方は「土楼」、「円楼」、「承啓楼」などの語句で検索してみてください。円楼は見る角度によってはこの画像にそっくりですよ。客家土楼については
『客家円楼』(旅行人ウルトラガイド 岡田健太郎氏著)が詳しく、世界でも珍しい土楼のガイドブックとして知られています。

近年、土楼は団体観光客が増えてきて観光地化しつつあると聞きますが、個人的におすすめの土地なので、観光で厦門(アモイ)、泉州、汕頭(スワトウ)などに行かれる方は是非足をのばしてみてください。簡単なご旅行相談にも応じます(笑)。




この角度はIMAXっぽい
特徴的な庇の形状が客家円楼らしさを感じさせる一因になっているように思います。この角度から見るとなるほど、IMAXシアターらしさがうかがえます。




品川とは色が異なります
品川のIMAXシアターのロゴは青色で、軽井沢は黄色です。サイトによってカラーが異なるのでしょうか? 個人的には品川の青色がIMAXのイメージに合っているような気がして好きですね。




ひっそりと佇む案内看板
表通りに面した側にIMAXシアターの案内看板が掲げられていますが可哀想なほど目立っていませんでした。




素敵なパン屋さんがありました
IMAXシアターの隣にあるプリンスパン工房には焼きたてのパンが豊富に揃っています。フードコートのいわゆる観光地価格とは違ってこのパン屋さんはリーズナブルな価格設定で、併設するカフェでゆっくりお茶をしながら楽しむことができます。
人気商品というカレーパンはサクサク感ある表面生地にしっかりとした風味のあるカレーが仕込まれており大変美味しかったですよ。
観光地だからといって手抜きを感じさせない商品に好感を持ちました。

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2007年4月25日 (水)

File.89 IMAXメモリアル 3

品川と軽井沢にあるIMAXシアターの閉館記事連載3回目です。前回の品川に引き続いて軽井沢をご紹介いたします。閉館と聞いて遠路をいそいそと出かけて行きました。
久しぶりの遠出だったので旅行記風に綴りたいと思います。



IMAXシアターメモリアル Vol.3
~メルシャン軽井沢IMAXシアター 1~




メルシャン軽井沢IMAXシアター周辺マップ
品川と同様に駅前の一等地に立地していて交通の便は申し分ありません。周囲は軽井沢プリンスホテルのリゾート地として開発され、多くの観光客で賑わっています。


メルシャン軽井沢IMAXシアター DATA
所在地:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢
開館日:2000年12月20日
総座席数:258席
スクリーンサイズ:16.275m×21.3m
最終上映作品:『ピカチュウの海底大冒険』、『ミステリーオブナイル』、『伝説のヴァイキング~果てしなき探求への旅~』




JR横川駅に到着
東京方面からは長野新幹線(北陸新幹線)を使うと手軽に出かけられる軽井沢、今回は各駅停車の旅です。東京から高崎線と信越本線の普通列車に揺られて、群馬県安中市の横川駅に到着しました。駅舎は以前に訪れたときと変わっておらず懐かしさを感じると同時に、前はなかった自動改札機が設置されているのが新鮮な印象。入口脇の花壇に心が和みます。
この日の東京は大雨でしたが、群馬県に入ると素晴らしい晴天に恵まれました。上州名物のから風もなく、高原性の気候と相まって気持ちの良い旅を満喫。




JR横川駅構内
急勾配の難所として知られる碓氷峠越えの拠点として知られた信越本線横川駅は、長野新幹線の開通によって横川~軽井沢の区間が廃止されて軽井沢駅と分断、信越本線群馬県側の末端の駅となりました。

新幹線開通前の信越本線は群馬県の高崎駅から新潟駅までを結んでいたのですが、今は高崎~横川、横川~軽井沢は廃線、軽井沢~篠ノ井(しなの鉄道)、篠ノ井~新潟と三つに分かれています。高崎から横川までは実質、独立した路線の様相を呈しているうえに群馬県内のみの区間なので信越本線の呼称は違和感もありますが今もなおこう呼ばれているようです。
横川駅に隣接して碓氷峠鉄道文化むらが整備され、家族連れや鉄道ファンで賑わっています。今も昔も鉄道ファンには馴染み深い駅なのでしょう。

横川駅といえばご存知、おぎのや峠の釜めし。長野新幹線開通前は機関車を増結しないと列車が碓氷峠を越えられなかったために増結作業で停車時間が長く取られていて、その間に乗客が釜めしを購入するのが風物詩となっていたのは有名ですね。現在はホームでの立ち売りもなくなり寂しさを感じます。今でも駅前のおぎのや本店と売店で釜めしを販売しており、この名駅弁を味わうことができます。




横川駅からバスに乗り換えて軽井沢へ
横川駅と軽井沢駅は隣駅同士でしたが、新幹線の開通によってこの区間は分断されたのでJRバス関東がバスによる代替輸送を行っています。群馬県の横川駅と長野県の軽井沢駅で県境を越えることから、人の流動が少なくて鉄道は廃止されたのでしょうか…?
路線バスは都道府県境を越えない路線が一般的と思うので、越県が目的のこの路線は珍しいように思います。
バス車内からは岩峰として知られる妙義山のパノラマを一望できます。右側の列に座ればその光景を存分に楽しめることでしょう。この日は利用客も多くて7割方の座席が埋まっていました。




IMAXシアターのある軽井沢に到着
鉄道とバスの旅を楽しみ、軽井沢に到着しました。軽井沢といえば全国にその名を知られるリゾート地なのに、IMAXシアターの知名度はサッパリだったのが何とも残念です。
新幹線の駅となり先代に比べとても立派な駅舎に様変わりしていました。広々とした近代的駅舎でコンコースの雰囲気は長野駅に似ているように思います。リゾート地らしい洒落た駅舎で素敵です。




軽井沢駅から見た軽井沢プリンスホテルスキー場
新幹線を使って都心から気軽に来られるスキー場として人気の高い軽井沢プリンスホテルスキー場です。標高差と規模の小ささは致し方ない半面で、浅間山を望む風景美やよく整備された箱庭感覚のコース、高い晴天率が多くのリピーターに支持されています。

2007年シーズンは稀にみる暖冬のために各地のスキー場は雪不足に悩まされたようで、軽井沢も例外ではありません。ここは元々降雪量が多い地域ではないので苦しい営業だっただろうと推測します。この写真を見ると人工降雪機でどうにかコースを維持している厳しい様子がよく分かりますね。
この冬、多くの西武系スキー場が営業譲渡および廃業しており、そのなかには北海道のニセコ東山スキー場など一流スキー場も含まれています。さすがに軽井沢は西武グループにとって大切なブランドイメージでしょうから存続すると思いますが、IMAXの閉館とともに消えゆくものへの侘しさを感じます。




軽井沢駅よりIMAXシアターを望む
画像中央のやや左奥手にある大きな屋根を持つ建物がメルシャン軽井沢IMAXシアターです。手前の長屋状の建物は飲食店街、さらに左奥はショッピングモールもあって様々な楽しみかたができるエリアが形成されています。



「IMAXシアターの画像がないぞ」とお叱りの声が聞こえてきます(笑)。
それは次回のお楽しみということで…Vol.4へと続きます。

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2007年4月16日 (月)

File.88 IMAXメモリアル 2

前回に引き続いてIMAXシアターの閉館特集です。前回は外観とロビーの様子でしたので今回は場内に入ってみましょう。

IMAXシアターメモリアル Vol.2
~メルシャン品川IMAXシアター 2~



ドカーン!と巨大なスクリーン、これがIMAX!

22m×16m…。
数値では分かっていても実際に眼前にするとその巨大さに圧倒されてしまうこと間違いなしのスクリーンサイズ。35mm映画館では
日本最大のスクリーンサイズを持つユナイテッド・シネマ豊洲10番スクリーン(9.29m×22.6m)と横幅はほぼ同じでも、縦(高さ)が圧倒的に違います。以前にご紹介した新宿ピカデリー4のなんと約133倍もの大きさがあるんですよ。オフィスビルの4~6階分ほどの高さを持つスクリーン全体が映像で満たされる迫力はまさにthink big!!
ちなみに大阪のサントリーIMAXのスクリーンはさらに大きいで
す。




映像との一体感を実現する視野限界のスクリーン
最上段の客席列から見た視界がこれです。この画像の撮影には24mm広角レンズ(ライカ判換算)を用いていますが、座席を画角に含めるとスクリーンの全てを写すことはできないほどのスケールです。中央から前よりの列に座ると視界は完全に映像で埋め尽くされ、頭上から降ってくるような錯覚すら味わえます。

IMAXにおけるベストポジションは一般的にスクリーンと映写室壁面の中間よりも後ろ側と言われますが、最前列付近を好む方も多いと聞きます。IMAXの精細な画像は最前列でも鑑賞に耐えるうえに現実世界では味わえない映像感覚なので意外に楽しいのです。
当サイト管理人も最前列にチャレンジしたことがありますが眼前一杯に拡がる映像の巨大さ、情報量の多さに大脳が順応できなかったのか頭がパニックになったことを憶えています(笑)。長編作品は止めておいたほうが良いかもしれません…。




場内は急角度
高さが16mもあるスクリーンを使っているので客席は極端なスタジアム形式です。よってご覧の通り階段も非常に急で、1座席の段差間に階段が3段あります。手すりの角度もきついですね。この階段なら池田屋階段落ちも可能!?




映写室の壁面は緩やかなカーブ
映画館の多くは映写室側の後部壁面はフラットになっているものですが、メルシャン品川IMAXシアターは弧を描いた形状になっていて、ちょうど客席のカーブと同じ形状なのが分かります。壁面は濃灰色の化粧布で覆われてグラスウール吸音材が用いられています。濃灰色なのは画面への乱反射を防ぐためです。IMAXシアター場内の縦横方向の形状を考えれば吸音調整を含めて音響設計はさぞ難しいのではないかと推測します。
中央上部に映写窓が三つ、奥のはしごの上側に巨大なサラウンドスピーカーが見えています。




客席よりも下の位置までスクリーンがあります
場内を横から見るとこのようになります。画面と客席の位置関係が分かりやすいと思います。スクリーンは客席最前列よりも下側から立ち上がっているので観客は足元から映像を体感できることが臨場感の向上につながっています。通常の映画館ではスクリーンは最前列床面よりも高いところに設置されるため、このような設計はIMAX特有のものですね。特に最近の映画館にはスクリーンの設置位置が高いところも多く、観客と画面との一体感に欠ける設計例も少なくありません。

スクリーンを見てみると緑色の誘導灯の照り返しがあります。このようにスクリーンは周囲の光線にデリケートなため場内は暗い色で統一されているのです。この誘導灯は映像品質に悪影響があるので上映中は消灯されます。
それにしても客席が本当に急角度ですね。




シアター内の全景
高い天井と急な段差、絶壁のような壁面構造。IMAXシアターらしい場内です。足腰が弱い方は席に着くまでが一苦労かもしれません。これは閉館の数日前の様子ですが場内は空席が目立っていました。
開館からわずか5年足らずの2007年3月31日を最後にメルシャン品川IMAXシアターは閉館しました。東京IMAXシアターなき後に、東京唯一のIMAXシアターとしてオープンしたものの力及ばず閉館となってしまいました。今後また東京にIMAXシアターが建設されるかどうかは厳しい局面と思われます。

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2007年4月12日 (木)

File.87 IMAXメモリアル 1

2007年3月31日、日本から二つのアイマックスシアターが姿を消しました。メルシャン品川IMAXシアターメルシャン軽井沢IMAXシアターです。

IMAXと言ってもあまり知られていないかもしれませんね。IMAXとは通常の映画フィルム(35mm、4パーフォレーション)の約10倍ものサイズ(70mm、15パーフォレーション)のフィルムを用いた撮影・上映システムのことで技術開発元はカナダのIMAX社。

撮影用フィルムは記録面積大きいほど情報量が増します。つまり8mmより16mm、16mmよりも35mmが高画質ということで、IMAXはその比類なき記録面積により35mmフィルム上映に比べても圧倒的な解像度と立体感を持つ映写が可能となっています。
スクリーンサイズも高さ15m×横20mを越えるものが使用され文字通りIMAX(Image Maximum)と呼ぶに相応しい贅沢な映像システムとなっています。

日本においては1970年の日本万国博覧会(大阪万博)で初披露されて以来、日本各地にIMAX技術を用いた上映館が建設されました。しかし2001年に日本を代表するIMAXシアターだった東京IMAXシアター(東京都新宿区)が閉館、その後も富士通ドームシアター(千葉市美浜区)や穂高IMAXシアター(旧長野県穂高町、現安曇野市)などが相次いで閉館しました。
映写機材の特殊性から封切映画の上映が極端に少ないことと宣伝不足による知名度の低さもあって残念ながら
大型映像上映館は日本では今もなお馴染みが薄いのが現状です。科学館や生涯施設を除いた常設IMAXシアターは、大阪市港区のサントリーミュージアム天保山IMAXシアターを残すのみとなりました。

IMAXについての技術的背景への言及はまたの機会にして、今回は先日閉館したメルシャン品川IMAXシアターを偲びたいと思います。品川の閉館により首都東京から完全にIMAXの灯が消えたことになり残念な限りです。

IMAXシアターメモリアル Vol.1
~メルシャン品川IMAXシアター 1~


メルシャン品川IMAXシアター周辺マップ
品川プリンスホテルのほぼ中央部に位置し、品川駅前の立地で交通至便。IMAXシアターに隣接して全10スクリーンの品川プリンスシネマ(35mm上映館)が営業しています。
なお、品川プリンスホテルは立地こそ品川駅前ですが所在地は港区高輪です。地図を見れば分かりますが品川駅自体が港区にあるんですね。京浜急行の北品川駅は品川駅より南側にありながら「北品川」でこちらは品川区です。鉄道マニアには有名ですが知らないと何ともややこしい!?

Google Earthで見たらこんな感じ
中央の円形低層建築の6~7階にIMAXシアターがあります。それにしても品川プリンスホテルは規模が大きいですね。画像周辺がぼけて見えるのはGoogle Earthの無料提供版だからです。ご容赦ください。
(経緯度:35°37'40.59 139°44'10.88)


メルシャン品川IMAXシアター DATA
所在地:東京都港区高輪4-10-30
開館日:2002年4月24日
総座席数:271席
スクリーンサイズ:16m×22m
最終上映作品:『ブルーオアシス2・DEEP SEA』、『T-REX ショートバージョン』



品川駅前から見た品川プリンスホテル
近年の再開発によってプリンスホテルは一挙に高層化されました。中央のひときわ大きい建物がメインタワー(39階建て143m)、右奥がアネックスタワー(32階建て108m)。京浜急行品川駅舎の右横に写っているのがイーストタワーで旧本館にあたり、元は修学旅行生用に建設されました。品プリといえばこの建物を思い浮かべる人も多いでしょう。客室総数3,680を数えるこの巨大ホテルの中央部にIMAXシアターがあります。




メルシャン品川IMAXシアター外観
Google Earthの画像と比較してみると位置関係が分かりやすいと思います。正面のガラス張りの建物にはIMAXシアターの他にスーベニールショップやフードコートが入居しています。奥手の高層建築がメインタワー、画像には写っていませんが左手にイーストタワーがあります。



目立たないけれどIMAXのロゴが
よく見ると上層部にネオン看板が掲げられています。周りに派手めな色彩が多いので目立っていないですね。実にIMAXらしいというか…。



メインタワーとのツーショット
あいにくの曇空のうえの夕方だったので空は美しくありませんが、この2つの建築の対比はなかなか素敵です。



大きなIMAXの広告
品川プリンスシネマの脇にあるIMAXシアターへの通路には、こんな広告が掲げられていました。これはIMAXに興味がない人には訴求力のない広告かもしれません。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの初期のTVCFもそうでしたが欧米のビジュアルイメージをそのまま日本で使っても違和感が先行してあまり宣伝効果がないように思います。
2D(平面映像)、3D(立体映像)問わずIMAXは高度で素晴らしい映像技術なのでそれをもっと押し出してほしかったと今になって思います。IMAXで見る『マトリックス』(キアヌ・リーブス主演のあのマトリックスです)とかは本当に凄かったですから…。もうすぐ『スパイダーマン3』のIMAX版も世界公開される矢先の閉館で残念です。広告の色褪せ具合が寂しさを醸しだしているようです。



メインロビーの様子
ホテルの一角だけあって、非常に清潔感のあるロビーになっています。床もピカピカですね。左手にショップとチケットボックス、中央がスポンサーであるメルシャンのディスプレイ、右手が劇場入口です。
閉館が決定した後も動員数は芳しくなかったようで、入替時間には10名ほどのお客様が場内から退出してきました。



Simax7
チケットボックス全景
オープンカウンターのシンプルなチケット売場です。白色基調でまとめられていて、さりげなくポスターを飾るなどセンスの良さを感じます。奥に神札が置かれているのが印象的。



Simax8
上映作品の案内板
メルシャン品川IMAXシアターの最後を飾った『DEEP SEA』と『T-REX』のポスターがロビーに掲げられています。両作品とも3D映画で特殊偏光眼鏡を使用して立体映像を実現しています。ユニバーサル・スタジオの「ターミネーター2:3-D」と似ていますが、IMAX映写による巨大スクリーンの迫力にはさすがと感じさせられます。
とくに『DEEP SEA』は海中生物たちを丹念に追った良質のドキュメンタリーで、IMAXの途方もない情報量とスクリーンサイズのおかげでさながらスキューバダイビングをしているかのような臨場感が味わえます。
右のポスターはIMAXのキャッチコピー
「think big.」を謳っています。



Simax9
気品ある劇場エントランス
ゲートをくぐるともぎり台、その奥はガラス張りの明るいフロアとコンセッションが用意されています。映画館というよりも、さながらエアポートラウンジのような高級感があります。IMAXシアターだと気づかずに、品川プリンスシネマと間違ってこちらに来てしまうお客様も多いみたいですね。こんな気品ある贅沢な映画館はなかなかありません。



Simax10
燦然と輝くIMAXロゴ
エントランス上部に輝くIMAXのロゴマーク。サイバーな青色とメタリックな質感がIMAXにとてもマッチしていますね。メルシャンがスポンサーなので脇にはしっかりとメルシャンロゴも設置されています。
IMAXのレタリングはシャープさが際立っていて、個人的にはTHXと同じく見るとわくわくするロゴです(笑)。

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2006年6月19日 (月)

File.58 新宿松竹会館メモリアル 8

2006年5月14日に閉館した新宿松竹会館(新宿ピカデリー)を偲び、その姿を写真で振り返る連載「新宿松竹会館メモリアル」は、今回で最終回とさせていただきます。
最終回は、新宿松竹会館営業最終日の姿を追います。


新宿松竹会館メモリアル Vol.8(最終回)
~Final Day, May.14.2006~




最期の日、新宿の空
新宿松竹会館最期の日の2006年5月14日、関東地方一円は厚い雲に覆われていました。写真は新宿駅前のスタジオアルタ前から見上げた空の様子です。




いつもと変わらぬ賑わい
写真で何度もご紹介してきた南側の路地は、休日の人出で賑わっていました。新宿松竹会館閉館の数時間前の1コマ。
中央奥の渡り廊下は、百貨店の伊勢丹本館と伊勢丹メンズ館をつなぐものです。右手前が紀伊國屋書店入口、その奥は家電量販店のさくらやホビー館。




あのピカ4も入替制で最終営業
席数わずか44席の閉所映画館・新宿ピカデリー4も、この日は入替制となりました。終日満席でフル回転したとしても、176名の入場にとどまってしまうところに虚しさを感じます。最終回の19:20にほど近い時間帯に撮影。




トワイライトブルーに染まる時間
最終上映開始直前の頃の姿です。曇天の下、空はトワイライトブルーに染まり、新宿松竹会館の外壁は白色から青色へと変化していきました。通常営業中の最期の姿です。




同時間帯のメインエントランス
ブルーに染め上げられた世界に、手描きの大看板が浮かび上がります。カレーショップもピカデリーと同じくこの日が最終営業日となりました。『デュエリスト』の看板の下にある脚立は、これら看板を撤去するために用意されました…。




新宿ピカデリーのネオン看板と、作品看板
このしばらく後に手描き看板は取り外されてしまいます。最期の記念に縦型のネオン看板と手描き看板をセットで撮影。ハンバーガーショップの看板がひときわ輝いてみえました。




路地裏より




解体工事告知書
壁面に貼られていた「解体工事のお知らせ」です。市街地の大型建築物だけあって、解体工事は半年以上行われるようです。請負会社は大成建設。




カレーショップC&C閉店
1階のテナントのひとつ、C&Cは閉館日の5月14日に閉店しました。開店後わずか2年少しの営業となってしまいました。そこそこ繁盛していただけに残念ですね。




最終上映終了後の南側エントランス
ここからは最終上映終了後の写真となります。
ポスターケースからポスターが消え、照明も落とされて寂しい光景となっています。新宿ピカデリー1南面エントランスにて。




さっそく店じまいの雰囲気が…
5枚目のトワイライトブルーに染まる写真と同じ位置からの撮影です。最終回の上映中に看板は取り外され、殺風景な光景となっています。手描き看板が設置されているときの写真と見比べると、雰囲気の変わりように驚かされます。やはりこの看板群は新宿松竹会館にとって無くてはならないものであったことを痛感しました。




主のいなくなった壁面
6枚目の写真と同じ位置からの撮影です。看板が取り外され、壁面がむき出しになった姿は痛々しさすら感じます。全ての看板が同時に取り外されている様子はこのとき初めて見ました。
最期の時がやってきたことを実感させられます。




看板はなくとも照明は消えず
壁面のカーブがそのまま看板スペース裏に達しています。ここには『デュエリスト』の看板が掲げられていました。取り外された後も照明が灯っています。
新宿ピカデリーの縦型ネオン看板と共に。




メインエントランスに積み上げられた段ボール
閉館した途端に看板はなくなり、エントランスには段ボールが積み上げられるなど感傷に浸る間もなく店じまい作業が行われていました。閉館告知看板も「閉館いたしました」と過去形の文言へと変更されています。
映画館側としては“残る仕事は後片付け”でしょうが、上映終了直後にこのようなメインエントランスの光景を見てしまうと少々悲しくなりました。




最低映画館の新宿ピカデリー4も終焉の時
幾多の善良な観客を後悔と憤怒に突き落としてきたピカ4ともこれにてGoodbyeです。




すべての上映を終えた新宿ピカデリー1
人っこ一人いなくなった新宿ピカデリー1の場内です。47年間に上映されてきた数多くの映画の想い出と共に、この空間もお別れの時がやってきました。人気のなくなった劇場内からは、満場の観客の泣き笑いが聞こえてきそうな気がしました。




残された2つの看板
営業終了と共にポスターや看板の類が撤去されたなかで、この2つの大看板だけは残されました。ここが松竹ロードショー館であることを最後に主張しているかのようです。




ありがとう 新宿松竹会館!
2006年5月14日、夜。
最終営業終了後の新宿松竹会館です。
この日をもって47年間の歴史に終止符を打ちました。もうピカデリー1の巨大な劇場空間で映画を鑑賞することも、あまりの貧弱さに激怒したくなるピカデリー4に入ってしまうこともありません。大劇場がこうして1つ(&極貧劇場も1つ)姿を消しました。
新宿松竹会館は3年後に、シネコンとして新しく生まれ変わることになっています。閉館は新宿松竹会館の新たな旅立ちともいえるでしょう。だからここでは“さようなら”は言いません。生まれ変わった姿で出会える日まで、この言葉を送って連載を締めくくりたいと思います。

ありがとう、新宿松竹会館。

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